buttonBAD RELIGION / The Bouncing Souls
at 大阪マザーホール(4th Oct '02)
Bad ReligionBad Religion


 そして午後8時すぎ、いよいよ御大登場。コンニチワ!の第一声に沸き起こる大歓声。気がつくと前方は外人連中の勢いがすごい。オープニング"SUPERSONIC"からいきなり大合唱だ。アイアイアイアイ、アイアイア〜! もちろん私ものっけから拳振り上げ叫びまくる。「ほら、ミスター・ブレットもオオサカへ帰ってきたよ」と挨拶の後は"STRANGER THAN FICTION"。そう、バッド・レリジョンの道のりは、まさしくこのタイトル通りだ。そして、その分生み出して来た名曲も数知れない。"21ST CENTURY DIGITAL BOY"も、今年の"SORROW"も。違和感なく大合唱が起き、同じ3分に満たない高速パンクでジャカジャン!と終わっても、この重量感も、思わず拳を上げて叫びたくなるメロディも、やっぱり今時のネアカもんとは一味も二味も違うなあとしみじみ実感。次世代のパンク第一人者とされる彼らだが、やはりオリジナル・パンクの闘いの姿勢が1本貫かれている感じがする。
 

 今時パンクの代名詞オフスプリングを一躍有名にしたのを始め、ランシド、NOFXなど正にパンクの宝庫とも言うべきエピタフ・レーベルは、元々このバッド・レリジョンのギタリスト、ブレット・ガーヴィッツが設立したもの。本家バッド・レリジョンは、ブレットの脱退やレーベル移籍など、その後紆余曲折を経たものの、今年1月に出た最新アルバムでエピタフに復帰。そして通常はツアーに参加しないと言われてきたブレット社長もバッド・レリジョンのメンバーとしては初めての来日を果たす。これはもう参戦するしかあるまい。

 というわけでパパローチ、オアシスの来日連チャン疲れにもメゲずにマザー・ホールへ。 午後7時すぎ、まずは同じエピタフ・レーベルの師弟バンド、バウンシング・ソウルズだ。 HERE WE GO!と陽気に歌いながら登場した後は、まさしくその名通り、ポンポン弾けるパンクの連打。こりゃ本編までもたないわと後方の柵に避難していた私だが、突然ビリー・アイドルのカバー"WHITE WEDDING" が始まった時には一人で大ウケしてしまった。

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 演奏中はモッシュ&ダイヴに合唱。そして曲間もリクエストの声が絶えないが、その中で今日は"AGAINST THE GRAIN"が当選。一息ついてのカンパイ!の挨拶には外人客からノンデ、ノンデ、ノンデ〜!なんて声もかかる。新作のうち、絶対生で聴きたいと願っていた"THE DEFENSE"や、中国風イントロは「ちょっと違う」ものの、曲は燃える"KYOTO NOW !"もしっかり披露して"FUCK ARMAGEDDON...THIS IS HELL"で本編終了。

 凄まじいオイオイ・コールの中、再登場したグレッグがLike a rock... と歌い始めたとたんに大合唱が起こる。待ってました!の"GENERATOR"、さらに"AMERICAN JESUS"と続けば、もうこれ以上はない盛り上がり。私もまだどこにそんな力が残ってたんだと思うぐらい跳ねる、叫ぶ。メンバーが去り、客電がついても延々とオイオイ・コールが続き、今にもまた再登場しそうなムードがいつまでも漂っていた。

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report by ikuyo abd photo by saya38.

*なお、写真は東京公演のものを使用しています。
 THE PROCESS OF BELIEF 「信念への道程」とは彼らの最新作のタイトルだが、結成20年を過ぎ、様々な出来事を経て、今なおベテランにありがちな衰えや妥協など微塵も見せずにパンクを演り続ける彼らの信念。そして、若さと勢いだけの今時パンクを暖かく見守りつつも、決して自ら走る事を止めないカッコよさ。それがこれほどまでに皆を熱くするのだ。そして流した汗以上にヘロヘロになりながら思った。こんな連中がいるんだもん。私も「いい年こいてパンク」を絶対に止めたりしない。

- set list -

1.SUPERSONIC / 2.PROVE IT / 3.SUFFER / 4.STRANGER THAN FICTION 5.RECIPE FOR HATE / 6.21ST CENTURY DIGITAL BOY / 7.I WANT TO CONQUER THE WORLD / 8.SORROW / 9.MODERN MAN / 10.AGAINST THE GRAIN / 11.THEM AND US / 12.CAN'T STOP IT / 13.EPIPHANY / 14.NO CONTROL / 15.SKY SCRAPER / 16.TURN ON THE LIGHT / 17.ATOMIC GARDEN / 18.DO WHAT YOU WANT / 19.THE DEFENSE / 20.KYOTO NOW ! / 21.SANITY / 22.SOWING THE SEEDS OF UTOPIA / 23.CHANGE OF IDEAS / 24.ANETHESIA / 25.FUCK ARMAGEDDON...THIS IS HELL

- ENCORE -26.GENERATOR / 27.AMERICAN JESUS

ikuyo's works

button2002

button聴け、真の轟音を! RAGING SPEEDHORN : (6th Dec @ Shinsaibashi Quattro)
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button炸裂! 揺るぎなきパンクへの信念 BAD RELIGION / The Bouncing Souls : (4th Oct @ Osaka Mother Hall)
button音楽という名の星たちが揺れた夜 〜ディスコ・ザ・モービー02 潜入記〜 Moby : (12th Sept @ Namba Hatch)
buttonその力、忘れるべからず!- part 2 - Patti Smith : (27th Jul @ Fuji Rock Festival)
buttonその力、忘れるべからず!- part 1 - Patti Smith : (26th Jul @ Fuji Rock Festival)
button歌の四次元ポケット、無限大の魔法は続く Elvis Costello : (4th Jul. @ Osaka Festival Hall)
button-その名は "ロックン・ロール" エクスプロージョン!- JON SPENCER BLUES EXPLOSION : (31st May @ On Air Osaka and 1st Jun @ Zepp Osaka)
buttonYES! THIS IS HOW I REMIND YOU Nickelback : (25th May. @ Shinjuku Liquidroom)
button美なる響きは果てしなく Haven : (30th Apr. @ Shinsaibashi Quattro)
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button笑顔にクラクラ、ハートときめく春ロック! THE CALLING : (30th Mar. @ Osaka Bayside Jenny)
button未知なる期待、大爆発! The cooper temple clause : (25th Mar. @ Shinsaibashi Quattro)
button明日何が起ころうとも Incubus : (25th Mar. @ Zepp Osaka)
button新しいのや古いの、いろいろやるよ DAVID BYRNE : (6th Feb. @ Shibuya Quattro)
button鳴らせ、王道ロック! OCEAN COLOUR SCENE : (25th Jan. @ Osaka On Air)
button心意気に惚れ直したぜ! Stereophonics : (15th Jan. @ Osaka Mother Hall)
button隙間だらけの手作りライヴがいい! Sloan : (14th Jan. @ Shinsaibashi Quattro)
button緊密度いっぱいの宇宙体験 SPIRITUALIZED : (11th Jan. @ Shinsaibashi Quattro)




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