| 雨もあがった夕刻、次のステージは忌野清志郎。だが現れたのは怪し気な二人組。背中にこぶのあるマントのようなものを着て大きな帽子で顔が隠れてる。ヴォーカルとギターが「うしろすがた・まるお」、パンディーロが「せなか・でっぱり」で二人合わせてセムシーズと名乗る。曲間にはちょっと声を変えて漫才調のボヶた掛け合いをやらかす。"北朝鮮はいい国だ。ただで連れていってくれる。突然やってきてラチして連れていってくれる"なんていう歌詞の新曲「憧れの北朝鮮」も多いにウケる。5曲程やってかぶりものを脱ぎ"どうだ、全然気づかなかっただろう!"とボケながら正体をあらわす。相棒のパンディーロ(ブラジルの楽器でタンバリンのようなもの)担当は宮川剛。フジロックは常連の清志郎だが、こういう場所で聴くと彼の歌は本当に強く響いてくる。日本が誇る最高のソウルマン、ロックンローラーだと認めざるを得。終盤のMCで僕はちょっと感動してしまったので長いけど引用しよう。 "この歳になっても俺にはたくさん夢があるんだ。いくらだってあるんだ。俺の夢はな、この世界から戦争が無くなること。人間の頭から戦争って概念が消えてなくなること。何を青臭いこと言ってるんだぁ。人間の歴史は戦争の歴史だせ"、なんてずっと言われてきたけど、青臭くないだろう!? ……皆、この国の憲法9条を知ってるかい。まるでジョン・レノンみたいじゃないか。もっと世界に自慢するべきじゃないか? この国のことを。……ジョン・レノンの曲やります"と言って「イマジン」を歌った。
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初日のレインボー・ステージ、トリはTORTOISE。ROVO、TORTOISEと真の意味でのプログレッシブなインスト・バンドの日米の最高峰が続けて観られるのもラッキーだと思う。実は彼らのライブを観るのは初めてだったのだが、CDよりライブの方がいいじゃないかと僕は思った。ほぼ各曲毎にメンバーが楽器を持ち替えて黙々と演奏する、その姿に何か音楽フリーク達が集まって実験に没頭してるような印象を覚え、(音楽自体の印象とは別だが)なんとなく微笑ましいような好感を持った。緑や青傾倒のほのかなライティングが、ゆらゆら揺れながら随時形を変えていく不思議な生命体というような印象のサウンドにとてもハマっていた。
レインボーステージから歩いて6、7分の所に夜中のDJフィールド、ムーンシャインはある。けっこう広い。フジロックのホワイト・ステージをちょい小ぶりにしたような場所。皆思い思いに踊っているが後ろの方のエリアではシートを敷いて寝てたり、くつろいでる人達もいる。本当は朝まで踊りたかったんだけど、疲れがたまってるのでAPEX TWINを堪能した後、明日に備えてテントに戻った。APHEX TWINはやっぱり素晴らしい。イっちゃってますね。天才肌。 |
各組が45分から1時間位の持ち時間で次の出演者のステージまで40分から1時間程のインターバルがある。この間にそれぞれテントで休んだり、飲食ブースで飲み食いしたり、散歩したり。この余裕がちょうどいい。フジロックだといくらでも観たい出し物があるので欲張ってあちこち動きすぎて身体はへトへト、結局、印象は散漫なんてことになったりもするもんでね。 宵闇になってROVOのステージ。いつ観ても達者な集団だ。いろんな音が交差してるんだけど中心に真空の磁場があり、音に集中していくとそこに引き込まれていきそうな、そんな感覚がある。ツィン・ドラムのシンクロと微妙なズレが綾なすビートの波に浸っているだけでも快感だ。
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