Asagiri Jam "It's A Beautiful Day" in Asagiri Arena(28th & 29th Sept '02)--Part1
【今年は雨】
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「うわーっ、雨かよ」。
朝霧JAMの一週間くらい前からネットで天候のチェックを欠かさなかったのだが、前日にどうしても雨は避けられないものだと知って、いくぶん鬱になった。
金曜日に仕事を終えてから準備に取り掛かり車を借り、買い物をして、友人と合流して東京を出たときには土曜日の午前3時になっていた。中央高速を走らせると雨が降ったり止んだり。西に向かうにつれ、徐々に強くなる。河口湖の健康ランドで仮眠して朝になっても雨は止まなかった、というかむしろ強くなっていた。
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国道139号を富士宮方面に走らせているときに「中止になったらどこか温泉にでも行こうか」と半ば本気で話し合っていた。会場に着くとすでに車の列が並んでいた。駐車場に誘導される車を見ていると4WDでないとかなり厳しそう。牧草地なので、雨で地面が柔らかくなって多くの車がタイヤを空転させていた。そのためヴォランティアの人たちが協議をして別の所に誘導されることに。誘導された先はレインボーステージのある朝霧アリーナを囲むような道路の脇でそこからステージがバッチリ見渡せる・・・ハズなのだが。
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【そして霧!】
「見えねえじゃん!」。
霧で何も見えないのだ。辛うじてライティングのテストをしていたので、あのあたりがステージかとわかる程度。だけど、車を停めた場所は、キャンプサイトに近くてむしろラッキーだった。去年よりは荷物の運搬が楽になる。我々のグループは、それぞれテントを建てて、中心になるようなところにタープを張って早速ビールの缶を開け、飯を作り始める。徐々に後から来る友人も集まってきて村みたいなのができる。ここのキャンプエリアの人たちは他のグループも似たようなもので、ライヴを観るのか料理を作るのか分からない人たちばかりである。
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ワインを飲もうとしてワインオープナーを持って来てないことに気づき、他のグループに借りに行っても借りれず、誰かが「キャンプよろず相談所」で相談したら「ペグで刺してコルクを中に落とせ」という答え。最初は「いくら何でもコルクをビンの中に落とすのはなあ」とためらっていたけど、どうしても飲みたくなってきて「どうせすぐ飲み干すんだし」と、その方法で飲むことにした。そんなことをしている間にPE'Zの演奏が始まる。遠くから聴こえてくる演奏をBGMにひたすら飲み、食い。
ローレル・エイトキンが演奏しているときにステージに行ってみると、いくぶん霧が晴れていた。去年と同じようにステージの両脇にフジで言えばフィールド・オブ・ヘブンに出ているような店が並んでいる。一応チェックのため深夜のDJに使われる"Moon Shine"に行ってみると、びっくり。霧の中を進んでいくとサッカー場にちゃんとしたステージが作られていている。去年と格段に違う。これは凄い。 |
【緊急事態発生!?】
自分のキャンプサイトに戻って飲み食いを続けていると、日高さんが何やら言っているが聞こえてきた。「ごめんねー」「清志郎のバカヤロウ!」ん?なにーっ!忌野清志郎に何があったのか!?清志郎が出れなくなったの?緊急事態発生じゃん。と慌てるのに、周りの人たちはみんなのんびり肉を焼いている。おれともう一人がステージに向かうも「ああ、ステージに行くの?行ってらっしゃい」という感じ。この落差は何なんだ(笑)。しかし、我々や周りのグループにとって、もはや緊急事態より飯を作る方が大事になってきている。これだとオアシスが飛び入りしたって肉を焼いていることだろう。ステージに向かっている途中で清志郎の歌が聴こえてきた。今、CMでやっている歌だ。「あ、歌が聴こえてきたね、何だろう?」「CDでも流しているんじゃないの?だってライヴじゃこんなに音良いわけないじゃん」とか、今にして思えば間抜けな会話をしながらステージに着くと、確かに清志郎が変装して歌っている。
なーんだ。何か背中が膨らんでいるので、二人羽織でもしているのかと思った。「あれは結局何なんだろう?」と偶然あった知り合いに聞くと、日高さんが出てきて「駐車場はごめんねー」って言って「あと、清志郎は雨で来れなくなったので、代わりに名古屋から来た『せむしーず』というバンドが出ます」とのことだった。ネタかよ!と笑いつつ、ステージを観ると「○ょー○ん○ん○ゅ○ゅぎ○ん○ん○ょー○こく」という歌を歌っていた。 |

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report by nob and photos by ikesan
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