buttonMoby at Namba Hatch(12th Sept '02)

音楽という名の星たちが揺れた夜
〜ディスコ・ザ・モービー02 潜入記〜


Moby
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 日頃熱血パンクが命な私にとって、いわゆるテクノやDJ系、エレクトロ系の音楽は、無意識のうちに避けているところがある。モービーもどうせ守備範囲外だろうと思っていた。ところが、ふと聴いた最新作「18」は眼からうろこもの。まるでデヴィッド・ボウイなオープニング、"WE ARE ALL MADE OF STARS"から始まって、どれも無機質な打ち込みフレーズが延々、判別不能なリミックスの「トラック」ではない。ソウルフルなヴォーカルにダンス・ビートと、ちゃんとした「歌」なのだ。モービーって実は王道ロック&ソウルが基本な人じゃないか。

 そんな思いを抱きつつ会場入りしてみると、うす暗い場内はピンクのライトがまわり、開演前からはやディスコなムード。向こうでの人気を反映して外人客も目につく。定刻を15分ほど過ぎた頃、"18"のストリングスが響きわたり、メンバー登場。さっそくディスコなビートにスクラッチ・ギュンギュンでスタートしたのは"MACHETE"だ。スキンヘッドにTシャツ、Gパン姿のモービーは、「プレイ」を1000万枚売ったスーパースターのはずだが、どう見てもツアーのローディー君。ステージ中央でヴォーカルをとっていたかと思うと、左手のキーボードに向かい、頭をぶつけんばかりに揺れながら弾いて、すぐ右手に走ってコンガをビシバシ叩く。実に手作り一生懸命なビートの展開。それならこっちも「踊らにゃ損、損!」の生ディスコ大会だ。

 突然、16歳の時に書いたと言う45秒のジャカジャカ・パンク・ソングを披露したり、ジェームス・ボンドのテーマのロック・ヴァージョンをやったり。一曲終わるごとに"Thank you,thank you, thank you"と早口言葉のように連発しては、チューニングで遊んだりしながら曲を繰り出していく。"IN MY HEART"をはじめ、アレサ・フランクリン顔負けの体格でソウルフルなヴォーカルを聞かせるダイアン嬢もバリバリの存在感だ。
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 モービー・コールが延々続く中、再度登場すると、結婚式の余興気分でねとカバー大会。エアロスミス・ヴァージョンの"WALK THIS WAY"から、ヘイ、ホー、レッツゴ〜!の掛け声はご存じラモーンズだ。もう大喜びの後は、彼のコンガも炸裂の強力ディスコ・ナンバー"FEELING SOREAL"で終了。いつもはモッシュ&ダイヴの中でわが身の安全確保に必死なのに、そんな心配は何一つなく皆で踊りまくった1時間半。ああ、こんな楽しさって何年ぶりだろう。

 人々はひとつになり、また離れていく――。"WE ARE ALL MADE OF STARS"では、繰り返しこう歌われる。だが、「音楽」という星で出来ている私達は、いつでもその音の元に集い、無邪気なまでに楽しむ事ができるのだ。あの同時多発テロ事件からちょうど1年たったばかりの夜。その幸福と平和の大きさが踊り疲れた身体をふんわりと包み込んでくれるような気がした。


-- SET LIST --

1.18 / 2.MACHETE / 3.GO / 4.PORCELAIN / 5.ANOTHER WOMAN / 6.JAMES BOND THEME (MOBY RE-VERSION) / 7.FIND MY BABY / 8.IN MY HEART / 9.NEXT IS THE E (I FEEL IT) / 10.BRING BACK MY HAPINESS / 11.NATURAL BLUES / 12.SIGNS OF LOVE / 13.WE ARE ALL MADE OF STARS / 14.JAM FOR THE LADIES / 15.BODYROCK / 16.HONEY

--ENCORE)--

17.EXTREME WAYS / 18.WALK THIS WAY / 19.BLITZKRIEG BOP / 20.FEELING SO REAL


 

 それまで踊りまくりのディスコがストリングスに乗ってゆったりとした音宇宙に変わったのは"SIGNS OF LOVE"。そして「18」の曲の中で唯一あの9月11日の後に書いたんだと紹介してくれたのは大好きな"WE ARE ALL MADE OF STARS"だ。

 僕らは皆、星で出来ている。誰も僕らを止められはしない――。そんなロマンティックなフレーズを持つこの曲が、あの衝撃的な事件の後に書かれたというのは驚きだった。それも事件の真っ只中のニューヨークに居て、人々があんなにも怒りと悲しみに満ちている時に。いや、だからこそ宇宙の希望を歌いたかったのか。やっぱりこの人すごい…とウルウルていたら、何故かアフロのかつらをかぶって登場。DJ、RJとのDJバトル・タイムだ。真面目にやっても必ずどこかボケをかましたくなるその大阪的性格、うん、いい奴だ。終盤は"BODYROCK" "HONEY"の連打でディスコな熱気も最高潮のうちに本編終了。



 

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