buttonFOO FIGHTERS at Shinjuku Liquid Room(12th Sept '02)

 開演前、Led Zeppelinの曲が流れている中、突然ボリュームが下がると、Daveがステージに現れた。彼は緊張感あふれるリフをくりかえし、観客席を見つめ、"All my life"を歌い出す。FOO FIGHTERSはようやく音の爆撃を開始し、観客はもうすっかり熱くなっていた。新たな生命力に満ちたFOO FIGHTERSが今ここにベールを脱ごうとしていたのだ。

 彼らは、この一夜だけのパワフルで親密なギグのために東京へやってきた。過去の3枚のアルバムの曲と、間もなくリリースされる新曲をちりばめた、このロックンロールファンタジーを目の当たりにすれば、バンドへの不安などどこかへ吹っ飛んでしまうだろう。 Chris Shiflett(G), Dave Grohl(V,G), Nate Mendel (B)そしてTaylor Hawkins(D)の4人組は拳を振り上げ、歌う観客のために、最初から最後まで力のこもった演奏の手を休める事はなかった。2曲目の"Breakout"の頃には、Daveは観客に笑いかけ、"どうだい?"と手を差し伸べ、Taylorはドラムを叩きまくり、うなづきながら笑顔を浮かべていた。まさに会場は一体感にあふれていた。

 激しく、楽しく、刺激的で、なお毅然としていて、自由でありながら緻密。FOO FIGHTERSは圧倒的なパワーと几帳面さを併せ持った、そんなサウンドを聞かせてくれた。Taylorはさらに、彼ならではの熱いプレイを見せ、Nateは次々とTaylorのプレイにからんでいった。ChrisとDaveのバランスの取れた完璧なギターバトルは、闘いとも互いへの賛辞とも言えるだろう。Chrisの自由な、それでいて明確でメロディックなリフは、Daveのプレイと共に広がっていった。

 Daveの声は風邪気味でいくぶんかすれてはいたが、FOO FIGHTERSは議論や噂などどうでもいいかのように、パワーを全開させていた。Daveの声が響いた。

"俺の声は枯れてはいるけど、でもそんなことはどうでもいいんだ。だって…"

 一人のファンが叫んだ。"俺たちがついてる!"その声に力づけられたように、Daveは応えた。"ああ、みんながついていてくれてるからな!"と。

 それからバンドは"Times like these"や"Disenchanted Lullaby"などの新譜の曲から、"Learn to fly"、"This is a call"、"Monkeywrench"などのおなじみの曲まで、完璧な演奏を見せた。

 ノンストップの演奏が終わり、メンバーがステージを後にしても、観客はバンドの名前を呼び続けた。再び現れた彼らは美しいアコースティックの新曲、"Tired"を演奏し、そして"Everlong"で、大きな"!"で表したくなるようなこの夜は幕を閉じた。"My hero"ならぬ我々のヒーローは最高のパワーを携えて戻ってきてくれたのだ。

report by Michael Lara and translated by Yoko Murata.


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