Simple Plan at Shibuya Quattro(1st Sept '02)
青春を取りもどせっ!
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| この夏、何かサマー・フェスに出られれば良かったにと心底思わせる、ヤングでパワフル、エネルギッシュでエンジョイラブルなSimple Plan。最近続出している「ブリンクの弟分」と言われる何組かのバンドの中の一組でもある。いわゆるメロコア(パンク・ポップ)のバンドは、最近わんさかデビューしていて、猫も杓子もメロコアだ。どれもこれも似たり寄ったり感はあるけれど、Simple Planは、同年代の、黄色い声で「I Love You」と叫ぶ女の子、モッシュだ、ダイブだ!の元気な男の子たちのハートをしっかり掴んでる。パンク・ポップといっても、パンク色はやや薄く、親しみやすいメロディと陽気さは、元気で若いSugar Rayのようなかんじ。青春だなー、なんて、私も高校生の時にこんなバンドに出会いたかった!
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オープニング・アクトは、Nicotine。さすが、本場のパンク・ポップ・バンドとWarped Tourの同じ土俵でパフォーマンスをしてきただけのことはある。ノリが良く、盛り上げ上手。ライヴは、新曲"Get the Liberty"を含む5曲と短かったものの、熱く濃いライヴだった。3曲目に、Simple PlanのヴォーカルのPierreとベースのDavidを迎えて、この2バンドが敬愛するGreen Dayの"Basket Case"を披露。超名曲と言われているこの曲のカヴァーというだけでも盛り上がるのに、次の出番まで出てくるはずもないSimple Planのメンバー登場のおまけ付きで、一気にフロアに人がなだれ込む。そうでなくてもフロアは芋洗い状態なのに。ウォーミング・アクトとしては、充分過ぎるほど、観客を熱くしてNicotineのライヴは30分程度で終了した。
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SEは、Boxcar Racerのアルバム『Boxcar Racer』。ブリンクみたいな、カリスマお兄ちゃんたちにSimple Planもなっていくんだろうか、と思いながら、私もお気に入りのこのアルバムに聴き入る。程なく、大歓声と黄色い声に迎えられてSimple Planのメンバーがステージに現れた。ちょっとホッペの赤い、ヴォーカルのPierreは体がでかくて、顔もカッコイイ。彼の腕、肘の近くにしている黒の太いリストバンドが妙に気になる。あれ、欲しいなー、なんて。リード・ギターのJeff、ベースのDavid、ギターのSebと、フロント4人は、クアトロのステージでは少々きつそう。Pierre以外は、ほとんど低位置から動かず。ドラムのChuckは私の位置からほとんど見えない。
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"You Don't Mean Anything"でスタート。「You Don't,You Don't…」のリピート・パートから「You Don't Mean Anything To Me」まで観客の大合唱がPierreのヴォーカルと共にクアトロに鳴り響く。"When I'm With You"、"The Worst Day Ever"、「Alienは信じる?」と始まった"My Alien"と、爽快な曲の連続で進んでいく。このバンドの曲は、どれも爽快さ満点で、真夏がよく似合う。だからこそ、野外の眩しい太陽の下で聴きたかった。閉ざされた小屋の中では、非常にもったいない。ギューギュー詰めのフロアで観客は、窒息しそうなくらいの密着度の中、所狭しとジャンプを繰り返し、どの曲でも大合唱、マイクを向けられればどんなパートでも歌える素晴らしい一体感。
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このバンド、演奏も歌もとても上手い。CDとほぼ変わりのないすべてのプレイ。比較的スロウなテンポの"Addicted"や"One Day"、唯一のバラード"Perfect"ではしっかり聴かせる。特にPierreの、元気な曲では大きく力強く、聴かせる時は甘く切ないヴォーカルで、曲の中にドップリ引きこまれる。ものすごい肺活量だ。そして、よくもあそこまで動き回り飛び跳ねながらも、息も乱さず歌い続けられるね、なんて妙な関心もしながら。
「次のシングルは…」と紹介して始まったのは"I'd Do Anything"。まさに、みんなで歌えて楽しくなる曲。大合唱とジャンプ。Simple Planの魅力がギュッと詰め込まれたような、疾走感あり、でもちょっと切なくなるようなメロディーの曲。アンコール一番最後で歌った、最初のシングル曲"I'm Just a Kids"の、しっとりとしたミディアム・テンポより、もっとキャッチ−でラジオ・ライクなパワー・ポップ。これで、またSimple Planの新しいファンが増えるだろう。

-set list-
NICOTINE
FAR AWAY
BLACK FLYS
BASKET CASE
GET THE LIBERTY
JIMMY IS MY PUNK ASS BROTHER
SIMPLE PLAN
You Don't Mean Anything
When I'm With You
The Worst Day Ever
My Alien
I'd Do Anything
Grow Up
God Must Hate Me
I Won't Be There
One Day
Surrender (Cheap Trick)
Perfect
Addicted
-encore-
American Jesus (Bad Religion)
I'm Just a Kids |

カヴァー曲が2曲。Cheap Trickの"Surrender"とBad Religionの"American Jesus"。どちらも、彼らがバンドをやる上で影響をモロに受けているバンドだろう。Cheap Trickの曲はあまりにも有名で、恐らくそのバンドを知らなくても曲だけは聴いたことがある、という程度で、観客もかなり好感触。でも、Bad Religionにいたっては、およそ10年くらい前の曲という事もあるのか、イマイチ盛り上がりに欠けていたように思うのは、Simple Planとほぼ同年代の観客以上に私が盛り上がっていたからなのか。
アンコールでのハプニング。"I'm Just a Kids"を歌い出してすぐにPierreが観客にダイブ!歌声と彼の姿は消え、みんな砂糖に群がる蟻のようにPierreを取り囲み、もみくちゃ状態。やっとステージに戻ってきたPierreの耳は真っ赤になり、私が気になっていたリストバンドは、彼の腕から消えていた。一体、もみくちゃの中で何が起こっていたんだろう。でも、あのでかい図体がいきなり自分の上に落ちてきたら…。重いだろうなー。
フロアで暴れなくても、ただその場で曲を聴いているだけでも楽しくなれたSimple Planのライヴ。Green Dayや、Sugar Ray、Blink 182の美味しいところをごっそり混ぜ合わせたような曲ではあるけれども、飽きることのない曲の数々とストレートな青春真っ盛りのポップなメロディ。このフロアにいるほとんどの人が、New Found Gloryにも行くんだろう。いつからか、こういう明るさや元気を伝えるパンク・ポップが溢れてる。これは、従来のメロコアからの世代交代なんだろうな、なんて事を、今回のライヴでフロアを埋め尽くした若いファンを見ていて痛感した。音楽も世代交代なら、観客も世代交代…なのか?!でも、行き続ける。こんなにいい音楽が、たくさん溢れていて、体で音と興奮を感じることができるなんて、最高だから。
report by ali and photo by saya38
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