buttonMEST at 渋谷クアトロ(8th May '02)

 

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天然はっちゃけ4人組。夏を先取り!

 

 ゴールデンウィークのウキウキした気分も覚めやらぬ、連休明けの平日。外は小雨が降るジメっとした天気なのに、ここだけ早くも、みんなが待ってる夏休みが来たかのように、太陽とビーチと女の子が似合う奴らがやって来た! アタマからラストまで、飛ばしまくりのライブを観せてくれたMEST。いやはやほんと、アツかった!!

 超満員の会場は、開演直後からもンの凄い飛び跳ねよう。 なんたって1曲目は、日本でも大ヒットした2ndアルバム『DESTINATION UNKNOWN』と同じ、ノリ良すぎのオープニング"OPINIONS"からスタート! サビの大合唱とOiコールとダイヴの嵐に、メンバーもニコニコしっぱなし。"HOTEL ROOM""YESTERDAY" "DRAWING BOARD"と続いて、うひゃーこの流れ、一気にクるね〜!!と、クアトロ内はのっけから一言。 汗くせーーーー!!(笑)。

 観客はもとより、ステージの4人も、激しい演奏ながらずーっと跳ねてる。ずーっと笑ってる。途中ミディアムな曲が1・2曲あったり、レゲエ調なギターでまったりした箇所もあるかと思いきや、後は時速150キロぐらいの速さで次々と聴き慣れたPOP PUNKなナンバーや、笑っちゃうくらいに楽観的でストレートな歌が、CD以上の脳天気な明るさで演奏されていく。"DRAWING BOAD" とか"LIVING DEAD"などのもろキャッチーな曲を聴きながら、いやぁ、この人たち。天然だわ。と思うことしかり。何というか、ものすご〜く〈素〉なのである。

 金髪に全身タトゥーのヴォーカル、トニーの、屈託のない笑顔から発せられる下世話でおバカで長いMCや、観客に(と、いうより近所の友達みたいに)ぎゃははははっ!と話しかけたり飲み物あげたりしてる様子は、何の悩みも気負いも感じられず、超ラフ。若い、と言ってしまえばそれまでだけど、何だかとっても、カワイイんである。演奏第一、ってよりも少しぐらいズレてもノリでカバーさ。はっはっは。てなとこも笑って許せちゃう。

 "FUCT UP KID"であっという間に終わった時も、皆口を揃えてもの足りな〜い! あの曲もこの曲も聴いてないよー! もっと踊りたーい! とばかりに大きな「MEST!」コールが御輿のかけ声のようにフロアいっぱいに鳴り響き、アンコールラストで聴かせてくれた"CADILLAC"で場内のテンションは最高潮。俺の自慢のキャデラックに乗って女の子に会いに行くぜ〜! という、それだけの歌なのに、歌詞が皆の体に染みつきまくっていることに、改めて皆が彼らの来日を楽しみにしていたのだと嬉しくなってしまった。かく言う自分もこの曲で跳ねすぎて、隣の人の足、踏んじゃいました。ごめんなさい。

 PROMISE RINGやTHE GET UP KIDSなんかの元祖エモコアバンドの新譜を聴くと、もの凄くシンプルなROCKに立ち戻っていく気がして、そういうある意味、進化したベテランな音もそれはそれで楽しみだけど、おそらく彼らは、こういう、MESTとかSUM41とかSIMPLE PLANなどの若手のPOP PUNK勢に『その辺』はまかせて、次のところへ向かってるのかな、とライブを観ていて少し思った。若いうちにしかできないことってたくさんあるし。それはとっても正直で楽しいものだし。MESTはそういう意味でもすごく旬なバンドなんだろうな、と思う。今度はほんとの夏に、また逢いたい!

report by oyumi and photos by saya38.


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