Alec Empire at 大阪タワーレコード(2002年2月3日)
DJ at 大阪タワーレコード

 革命王子の激シブ!DJを今日も堪能するべく梅田のタワレコへ。 アレックがプレイする場所は普段売り場に使っているところを王子様にイベント仕様に区切ったところであった。ちょっと小さいけど、アレックの激マブDJを間近で堪能できるので嬉しい。今日もサウンドコントローラーを挟んでターンテーブルが2台。両サイドにはちっちゃいエフェクターのようなもの。

 皆が待ちわびる中、アレックふら〜っという感じで登場。皆拍手。 連日のショウでややお疲れ気味のアレック、今日も真っ黒づくめ。しかし、やや、ラフ。 そしてレコードを準備しはじめるアレックを皆、黙って見つめている。シーーーーン......。 私は日本人だからわかる。皆、アレックの一挙一動を息をつめて見ているのよネ。しかし、シラケムードともとれるその沈黙にアレック「何だよ、お前らもっと騒げよ」と言わんばかりの表情で両手をあげて客を煽る。それを見て、皆ウオオオオォオ!!! と騒ぐのだが、あっという間にまた、シ〜〜〜〜〜〜ン...。

 アレックの予測不可能なDJは踊れるよーなシロモンではない。DJといよりも「即興サウンドコラージュ」と呼んだ方がいい。で、またこれが死ぬ程かっこいいんだな。かけるレコードはほとんどがDHRのモノ、それに自分のアルバム『Intelligence&sacrifice』からの曲をポイント使いという感じ。(ライブではCD1だけのセットであるが、DJではCD2のアンビエントな部分も使用していたようだ)

"The Ride"
"Tears it out"
"Everything stars with a fuck"
"Killing machine"
"Addicted to you"
"New World Order"

以上の曲がアルバムから使用された曲。アレックが新境地を開拓したアルバムの白眉とも言える曲郡ばかりなので、皆の反応は上記の曲がかかると格段と違う。

CD2から使われた曲は

"2641998"
"Two Turntables And A Moog"
"Alec's Ladder"
"Electric Bodyrock"

あたりだと思うのだが、残念ながらよくわからない。何しろアレックときたら次から次へとレコードかけまくるのだから。 東京で「ビデオゲーム!」と言ってピコピコかけていたNintendo Teenage Robotsもモチ登場。そして美しいBjorkのREMIXも。(そういえば東京ではKRAFTWORKも使ってましたネ!)

 今回使用したレコード達をちょっと見せてもらったのだが大半はDHRのものであった。使用したのかわからないけど

POISON LIPS/SHE-SATELLITES
ROPE HOTEL / ROPE HOTEL
DEATH BREATHING

 なんかを持ってきていたみたい。しかしこれらのレコードはどれもこれも角が擦り切れていたり、ジャケットナシだったりしてたのではっきりしない。それにアレック関連の音源は数限りなくあるので、私の手に追えない状態なのです。不確かな記憶です。ゴメンナサイ。

 他にはカエルのシルエットが浮かび上がったような、文字が一切書かれていないレコードとかあったなあ。でも「これがアレックのコレクションなのか〜」と思うと、他にも色々見せてもらったのに(しかも、かなり勝手にサクサク)記憶から消えてしまった。

 でもこれだけは覚えている。なんと80'sのカルトムービー「Riquid sky」があったこと。700円という中古レコードの表示がついていたがサントラなんてあったのか! この映画は人によっては「5分で寝れる」といった類いの、物好きが好む映画の代表のよーなモンですが当時としては「最先端」だったのです。ストーリーはNYで暮らす女の子のお話なんだけどそこにドラッグを求めてさすらう宇宙人がやってくる..っつー、なんともサイケな内容。セックスとドラッグと空飛ぶ円盤(目が点になるほどチャチ)が当時のネオSFな雰囲気にしたてあげられている。

 途中、宇宙人の視線で映画が進んでいく箇所があるのだけど、その時の音楽がガーガーピーピーピコピコのモロ!王子のツボ系だと思われる音楽。しかも画面は蛍光色がピカピカで軽い目眩を覚えるほど。目つぶしといっても差し支えない。この映像と音楽で脳内軽く破壊。映画全体にはアングラなムードも流れていて、私は結構好き。しかし、こんなレコードを持ってくるところが、さすがアレック!タダモノではない。アレックのレコード・コレクションなんて一度のぞいてみたいね。それから映画も。

 ともあれこんな一筋縄ではいかないDJをされてしまうんだから、見てる方は踊るとか騒ぐという以前に「ホア〜〜〜すげぇ〜」って口開けて見ちゃうよね。 そして今日もターンテーブルに何もnothing状態でのスクラッチプレイを疲労。これには観客も湧いてました。マジかっこいいっす。それに、飽きることのない選曲とプレイはさすが!としか言いようがない。ただ、一言、言わせてもらえば、今日はあの独特のキメッ!クネッ!が少なかったのが、チトさみしゅうございました、王子。

report by mimi.


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