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みんなに見てもらいたいライブがある!!
MASTER LOWのライブでまず何が衝撃的かって、バックのバンドメンバー(ほとんどがスキャッフルキングというバンドのメンバーらしい)が全員イスに座って演奏してること。結構激しい曲もあるし、スピード感のある曲もあるのになんでバンドメンバーは全員座ってるんだよ! もうそれがカッコよくて仕方がない! どんなに激しい曲でもバックメンバーは全員余裕かましてイスに座ったまままったり演奏している。その前をMASTER LOWことLOW IQ 01が歌いながら右へ左へ走り回ったり踊り狂ったりしている。 この日のライブはバンドメンバーによるジャムセッションとLOW IQ 1コールでボーカルが駆け足で登場! もうその盛り上がりは凄いのなんのって。続いてアルバム『MASTER LOW 2』の一曲目"F.A.Y."が始まると、スタンディングエリアはまるでしけしけに荒れた海のような状態になった。この曲はアルバム一曲目にも関わらず思いっきりハードコアで、こんなのいきなり演奏されたら盛り上がらないはずがない! この大荒れの海を物好きなサーファー達がどんどん泳いでいく姿を想像していると、そのままアルバムと同じ流れで2曲目"CHANCES"へ! この曲は前の曲とはうってかわってのスカコアというかポルカというか、ボーカルのLOW IQ 1がステージを踊りながら走り回ってる姿は見てるだけで楽しくて嬉しくて仕方がない。 MASTER LOWの音楽ってジャンルのつけようがない。この日のライブでも2枚のアルバムからハードコアありポルカがあったと思ったら、結構普通なメロコアを演奏したりスカパラを連想させるスカをやったり。と思ったら今度はアイルランドのトラッドソングにハードコアの要素を加えた"Stereospeaker(Original Version)"もセックスピストルズの"Anarchy In The UK"のボサノバ風にカバーした曲も演奏していた。こんなにいろいろなジャンルの曲が集まっているのに、全然ミーハーに感じないし、まとまりがないというわけでもないのはこの自称IQが01と言っているLOW IQ 01の天才的な音楽センスかな。こんなに今はやりのスカコアやメロコアをやっているのにめちゃめちゃオリジナリティーがあって同じような事をやっているバンドって思いつかない。そういえばこの日中盤に演奏された"Don't Stand On My Way"という曲に"Have you ever realize a trap of all this imitation"という歌詞があったっけ。要するにLOW IQ 01も人の真似ばかりしていても意味がというスタンスなんだろうな。 いやいやこんな専門家みたいにごちゃごちゃ曲がどうこう書く必要もないんだよね。とにかくMASTER LOWのライブは楽しい! もうモッシュだってクラウドサーフィンだって今まで見たことがないくらい凄かったし、LOW IQ 01本人も「今日はめちゃめちゃいい感じっすね!!」とご機嫌でテンション高かったし、バンドメンバーは相変わらず座って演奏してるけど、みんなニコニコ笑顔が耐えなかったし。こんなにも開場全体からポジティブなエネルギーが溢れてるライブってなかなかないよなぁ。 MASTER LOWのライブを見ると、今幸せの絶頂期にいる人はそれ以上の嬉しくて温かい気持ちになれると思う。もし今ちょっと落ち込んでいたり辛い気持ちの人は、MASTER LOWのライブを見れば少なくともその日寝るまでは今よりもポジティブで優しい気持ちになれると思うよ。とにかく誰でもいいからMASTER LOWのライブを体験して欲しい。こんなに歌のメロディーからパフォーマンスから人柄まで全てにおいて人を幸せにできるアーティストってそう簡単には出会えないと思うから。 report by yohei and photo by saya38 |