OCEAN COLOUR SCENE @ Shinjuku Liquid Room(28th Jan '02)
いつも軽やかに、心を伝うメロディー
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ライヴが終わって、ロビーで人を待っていたら、学生服着た高校生くらいの男二人連れを見掛けた。オーシャン・カラー・シーンは同世代が聴いているモンだと勝手に思ってたので不意を突かれた感じである。このバンドを若い人達も聴くんだと、思わず感心してしまった。
そんな人たちからは、大昔のことになるし、偏屈なファンの戯言と思われるかもしれないけど、自分は彼らの初期のシングルから好きで、いまだに1stを傑作だと思ったりする。彼らは当時、それらの曲をレコード会社に無理矢理作らされたとかでトラブルを起こし、初期の曲を封印しているようだけど、いや、マジで最高ですよ。マンチェスターブームの最中の熱気を反映していて、聴く度にあの季節を思い出させてくれる。その時から足腰のしっかりしたリズムと印象的なメロディはちゃんとあったのだ。
彼らの曲とは、そんな付き合いなんでオーシャンカラーシーンは共に歩んできた友人という気がするのだ。いつでも、素晴らしい曲を作り、期待を裏切らない。
99年のフジロック以来の再会になる今回のライヴ。開演にギリギリ間に合ってフロアに入ると、前の方には行けないくらい混んでいる。
ギターが唸りを上げる"Hundred Mile High City"から始まり、2曲目の"The Circle"のメロディで早くも目頭が熱くなる。新しいアルバムからの"Up On The Downside"は今までの彼らの作ってきた曲の結晶みたいで覚えやすいメロディとまろやかなギターのトーンが気持ち良い。何の気負いもない、素直な反戦歌"Profit In Peace"、フジロックのグリーンステージ最前列で合唱した思い出が蘇る"The Day We Caught The Train"、60〜70年代ロックのような混沌を作り出す"Get Away"など素晴らしい曲の数々は長年付き合ってきて、あらゆることをやり尽くしたのに、彼女の手をたまたま握ってみたら、やっぱりドキドキしたというような新鮮さがあるのだ。
それでいてステージは余裕綽々、ずっとリラックスした雰囲気を出していた。アンコールでオアシスの"Live Foever"一節を歌ったりしてサービスすることも忘れない。
ラストに"The Riverboat Song"。これは一時期トラブルで行方不明状態だったオーシャンが復活して、いきなりヴォーカルが野太くなり、ギターが荒々しくなって、当時のファンを驚かせたのだけど、それが今のオーシャン・カラー・シーンの方向を作ったのである。何年たっても枯れることがなく、いまだに勢いを失わず新鮮だ。それは長年の友人の元気な姿を観て自分も元気づけられるようなものである。
だけど、ここまで来たらお願いだから"Justine"と"Sway"と"Yesterday Today"をやって欲しい。そのときからオーシャン・カラー・シーンは最高の曲を作ってたのだから。これがそのまま埋もれてしまうのは非常にもったいない。でも無理かなあ。
ライヴ後の感想 「うーむ。久々『音楽ってスバラシイ』と思わせてくれるライブではあったが、以前Britzで観て以来の最大の疑問、『なぜRiverboatやHundred Mileのよーな曲を作らんかい!?』といいうことはやはり思ってしまいました」byちゃど
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report by nob and photos by hanasan
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