buffalo daughter at 渋谷AX(2002年1月13日)

凛として...

 

---buffalo daughter---

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--set list--
I
Super Blooper
R&B
Silver Turkey
Volcanic Girl
Five minutes
Autbacs
A completely
identical dream
Discotique du
paradis
303
--encore--

Mirror Ball

---トンペイ&ビショップ---

トンペイ&ビショップ トンペイ&ビショップ トンペイ&ビショップ

 

 

 まず、MOOGがステージにひとりであらわれる。「???」とオーディエンスが首をかしげているところで「私達3人が大好きなリゲティとシュトックハウゼンを紹介します」どうやらbuffalo daughter登場まで、しばし彼等の好きなアーティストのスライドと音楽をお楽しみ下さい...ということらしい。粋なオープニングではないか。

 ステージ後方のスクリーンにLigeti und Stock Hausenの文字が書かれたレコードジャ ケットのようなものがバーンと映し出される。早速MOOGがLigetiのレコードをかける。何人もの声が幾重にも重なってゆくだけの、音楽というよりも「大勢の無気味な発声の集大成」という感じ。うーむ、なかなかに美しくて人を不安にさせてくれるぞ。こういうのは背筋がむずむずしてたまらなくなるので大好きなのだ。しかもこの雰囲気が、さっきまでオープニグアクトとして演奏してたトンペイ&ビショップの世界からあまりに違い過ぎて凄すぎ。(笑)

 LIgetiって、なんとなく聞いたことがあるなぁ......と思ったら「2001年宇宙の旅」のGyorgy Ligetiではないか!「あああぁぁあ〜〜〜〜」という恐怖映画の効果音のようなアレ、あれでございます。Ligetiの曲は美しく不安定で、まさに絶対的孤独の宇宙空間を思わせる音楽。あのまま、MOOGがLigetiをかけ続けていたら、オーディエンスの何人かが発狂してタイヘンなことになったであろう。

 そしてもうひとりKarlheinz Stock hausenであるが、コラージュ音楽の変人さんとして有名なお方。混沌の極致に色んな音の断片や会話やBGM、子供の泣き声などを容赦なくザクザク切り刻むのがStock hausenの特徴なのだがこの日はこれに美しいピアノが加わって素晴らしいアンサンブルとなっていた。そんな贅沢な音空間の中で30分程であろうか、ぼけーっと、つっ立っているとbuffalo daughterの新しいアルバム『I』のタイトル曲の『I』と『I know』がミックスされてゆく。すると暗闇の中から、おもむろに他のメンバーが登場。全員白い衣装。『I』で buffalo daughterは幕を開けた。

 buffalo daughterの何が(・∀・)イイ!って、媚びていないところ。キッチュなテイストでお茶を濁したり、ファッションには決して逃げず我が道をゆく。無理がない自然体。とにかく、彼等はオーディエンス、特に女性(女性の支持を受けようと思ったらファッションリーダーになるのが手っ取り早い)に決して媚びることなく、だからといってユミコ&シュガーの二人は女性であることを否定せずに無理なく、かっこよく音楽してる。そこへMOOGが加わってオタク指数も大幅にアップされると、ますますもってトレビアンなのである。『I』の透明感あるヴォーカルがそのまま『Super Blooper』へ紡がれるのを聞きながらそう思う。

 バックのスクリーンに映し出される映像も可愛いようなアカデミックなようなバカなような綺麗なような...色んな要素の詰まったおもちゃ箱のような映像だけど、bdらしさに溢れている。今回のこの映像、エレグラで使われたものと、所々違うようだが大筋の流れは同じ。宇宙空間のような青黒い背景から何かがスパークする、というコンセプトも変わっていないようだ。

 『Super Blooper』からノイズを介して『R&B』へとわくわくするようなリズムで盛り上がりを見せ、『Silver Turkey』でクールに決まる。『Volcanic girl』ではCDとそれと同じ曲?と思うくらい、雰囲気がかわっていた。いや、演奏方法やアレンジはそれ程かわっていないと思うのだけど、何かこう、ライブで「化けている」感じ?ノリってこういうことなのでしょうか? 断然ライブバージョンの方が私は好きだ!

 途中、ユミコが「今日は成人式だったと思うんだけど」と話すと、会場から「明日!」 と声が飛ぶ。「えっ、明日なの?!今日だと思ってた」のユミコの声に私も同意。だって、私の頃は15日だったんだもん...。シュガーが「成人になって色々物事を考えるようになった人...ミラレパのブースがあるのでよかったら一緒に参加して下さい。」と呼びかける。ああ、アレはミラレパ基金のチラシだったのか...後で見てこよう。折しも今は朱鎔基がインドを訪問中。インドに住むチベット人が抗議行動等を起こしてデモなどがおこなわれているようだけど、そのため拘束されたり、逮捕される人の数が数百人にも登っている...との情報も。もちろん、ここ日本ではこんな報道はされない。何故かを知りたい人はミラレパのサイト、http://www.milarepa.org/japan/を見て下さい。

 ライブ中盤はお馴染みのブブブビバババの大音響で始まる『Autbacs』が。この曲大好き! これも、ライブでは化けますね〜〜!! このドライヴ感、グルーヴ、体が反応しないわけがない! カッコよすぎ! CDではこのナマナマしさって、やっぱり実感できない部分がある。だからライブではあたかも曲が化けているように思えるのか。そして、こういう曲を演奏できる、ここがいいところなんだよ〜buffalo daughterの。可愛いとか、透明感とかだけじゃないのヨ。無骨なカッコよさも表現できるという、幅の広さ。フォミダブール!こういう骨太な音を出す女性ロッカーにありがちな、ダーティーでアバズレちっくな演出もないしね! 去年、AIRのライブに1曲だけヴォーカルで参加していた彼女達。同行の友人が「何??あの清潔な女達は??」と言っていたけど、今はまるで別人のよう。同性として、ステージ上で淡々とギターかき鳴らす彼女達は凛としてホントにかっこいい。

 南の国の鳥の声が聞こえてきて『Completely Identical dream』から『Discotique du paradis』へ。スクリーンの映像も沢山の綺麗な鳥達の大団円。これでもかーーーーーっと極楽鳥がわんさかスパークして出てきて、インコ党の私としては非常に嬉しかったりして。映像の賑やかさとサウンドのハジけ具合が見事にリンクしていて気持ちが昂る。『Discotique du paradis』は歌詞も大好き。可愛くて、ちょっと切なくて、美しい物語りのような歌詞。うーむ、少し乙女モード。クライマックスに相応しくそのまま昂ったオーディエンスを包んで『303』へ。硬質な彼等のポリシー(?)の一面を垣間見るような演奏で幕を閉じる。満足。

 なんだかユミコ&シュガーのことばかり書いてしまったがMOOGもいい味だしてました。特に意外にオヤジな彼の喋りにはまいった! アンコールで皆『I』Tシャツを着て登場したのだが、ユミコが「どう?『I』Tで統一してみました」と言うやいなや、MOOGが「IT革命」とオヤジギャグ炸裂。MOOGってこういう人だったのね...と新たな発見をした日でもあった。

 ps:この日、オープニングアクトに「トンペイ&ビショップ」という、謎のバンドが登場。素晴らしく笑かしてもらいました!ただ、私は彼等がDMBQの人だってこと、デジグラファーのsayaに聞くまで全然知らなくて「強烈なヤツらが出てきたな〜」と思っていたのだが。でも、とってもとってもオススメ!です! トンぺイ&ビショップ! ギターの人の邪馬台国な髪形とホットパンツも必見!(爆笑死寸前)

今回のツアーはこの日が初日。これから1/19(福岡)、1/20(広島)、1/22(大阪)、1/23(名古屋)と続いていきます。お見逃しなく。

report by mimi and photo by saya38


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to "saya38" Takahash. They may not be reproduced in any form whatsoever.
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