モーサム・トーンベンダー @ 新宿リキッドルーム(15th Nov. '01)
目が離せない...





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今、伸び盛りのバンド、モーサムトーン・ベンダーが新宿リキッドでライヴをおこなった。下北沢シェルターから、(渋谷)クアトロやON AIRじゃなくて、いきなりリキッドでいいの? という声もあったが、リキッドは結構埋まっていた。この様子を観るとやはりモーサムに対する期待の大きさが感じられる。ステージには何の飾りもなく、至ってシンプル、いつもと同じだ。今年の夏、フジロックをはじめ、野外のフェスや都内ライヴハウスのイベントにも積極的に出演し、その度にバンドが成長していく様子を観ることができた彼らが、それなりの大きさのハコの、しかもワンマンでどのような演奏を聴かせてくれるのだろうか?
最新アルバム に入っている彼らにしては珍しいアコースティックギターのインスト曲 でバンドが登場する。いきなり「冷たいコード」「DAWN ROCK」とぶちかます。叩きつけるような激しい演奏で彼らの世界に持っていかれる。この腕力の強さが格好いい。今までのライヴではあまり見られなかったモッシュやダイヴも起きる。以前はどんなに激しい演奏をしても、お客さんはただ立ちすくんで見守るだけだったけど、ライヴをやるハコが大きくなったりとかの環境が変われば、ファンも徐々に変わってゆくのかもしれない。
前半はいつものモーサムであったのだけど、中盤からスローで聴かせる曲を織り混ぜて、普段やらない曲もやっていた。それが一見さんを納得させたり、常連さんにモーサムの新たな魅力の発見、というにはいま一歩足らず。ライヴ後の感想に「長かった」「途中でダレた」という声が多かった。今までは30分や40分を完全燃焼すれば良かったのだけど、初の長丁場では、まだ時間を持て余しているように見える。締めの2曲である「HigH」や「echo」はやはり素晴らしく、これでライヴの印象が救われた。「HigH」の空に飛び立っていく感じが特によい。いつものことだけどアンコールなしで終わった。これからバンドが大きくなるには、まだ課題が多いけど、彼らの力量はこんなものではない。「さなぎが蝶になるには」もうちょっと時間がかかりそうだけど、目が離せない。
ライヴ後の声
「今までで一番悪かった。最後の3曲の流れは良かったけど。あと『キャラバン』の
イントロが今までにないパターンで良かった」ふみえさん
「ベースがロマン優光(ロマンポルシェ。)に似ていた」みふみさん
「最初の5曲くらいの流れが良かった」ヤンニさん
「初体験でこれならバッチリ。90年代ギターバンドの流れ汲みまくり。絶対はセバドー好きでしょ」えりこさん
「音がデカかったなあ」ナガポンさん
「以下同文」野崎さん
「うーん、音がデカかったなあ」ハギさん
---セットリスト---
冷たいコード
DAWN ROCK
ジョニー・ボーイの話
光蝕
パルス玉
カリフォルニア・ガール
壊れてるよ
PARADE
天井の低い部屋
黒になれ
15℃
2B
ボクはサカシマ
キャラバン
未来は今
HigH
echo
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report by nob and photos by 岡田貴之
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