Joe Strummer &The Mescaleros @ On Air Osaka (5th Nov. '01)
やっぱり私はパンクを胸に刻んで生きている!
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昨年の来日であまりに王道のクラッシュ・ナンバー攻撃にやられた私は、心の中で豪語した。パンク全盛当時、決して熱心なクラッシュ・ファンではなかった私をもそう錯覚させるほど感激した。もちろん、クラッシュ当時からジョー・ストラマーが貫いていた数々の音楽との冒険がメスカレロスとの今に受け継がれていることも、少しはわかっているつもりだった。しかし、それもまだクラッシュという黄金の看板に添えられた花でしかなかったのだ。そう、この夜のライヴを見るまでは――。
7時を10分ほど過ぎ、大歓声の中スタートしたのは、何と最新作『GLOBAL A GO-GO』の中でも度肝を抜かれたトラッドのインスト"MINSTREL BOY"だ。まさかアルバムみたいに延々18分はないだろ?と思ったところで、"ONE TWO, CHECK IT OUT, CHECK IT OUT…"。黒いシャツのジョーがマイクの前に立ち、サウンド・チェックのようなMCと共に"COOL'N' OUT"へと続く。生で聴くと思いっきりドカドカとヘヴィなリズムのストラマー流レゲエに代わっては、クラッシュのナンバー"RUDIE CAN'T FAIL"だ。これを皮切りに以後登場する他のクラッシュのナンバーは、どれも渋めだけどイントロだけで大歓声が起き、すぐに合唱になるのでわかりやすいことこの上ない。プライマルみたいで大好きな"BHINDI BHAGEE" の後はまたクラッシュのレゲエ"ARMAGIDEON TIME"。
だが、前回と違うのはその「差」に少しもひっかかるものがないことだ。歓声の差こそあれ、メスカレロスのナンバーもクラッシュのナンバーも、同じようにレゲエやスカや、これまでジョーが獲得してきた世界じゅうの音楽を通して、ひとつのバンドの音として実に自然につながっている。クラッシュ当時はわからなかったけど、この自然さこそジョーが20年以上やってきたことの成果なのに違いない。
"JOHNNY APPLESEED""BUMMED OUT CITY"とタイモンのフィドル弾きまくりナンバーが続いた後は、またまたクラッシュに戻って"POLICE ON MY BACK"で大合唱! ジミー・クリフの"THE HARDER THEY COME"のカバーもバッチリ決めて、本編ラストは"I FOUGHT THE LAW" で大爆発。遂に前方から逆ダイヴの男の子が降ってくる。ところが、私もまわりの皆もよけたので、彼はもろとも床に墜落。動かないままスタッフに担ぎ出されてしまった。一番若いギターのスコットも、ステージの上からとても心配そうに見ている。だいじょうぶだろうか。
"BANKROBBER"で始まったアンコールでは、ステージから汗だくファンによく冷えたミネラル・ウォーターのボトルを配る。群がるファンに「もっと来いよ。まだまだ奥から取ってくるからな。」とジョー。懐かしいスペシャルズの大ヒット"MESSAGE TO YOU"を挿んで、ジョーが最初の一声を力いっぱい叫ぶ――「LONDON'S BURNIN'!」ジャカジャカジャカッジャ〜ン! 後はもう思いっきり跳ねて叫ぶのみ。そしてさらにとどめは、♪ヘイ、ホー、レッツゴー!の大合唱、ラモーンズの"BLITZKRIEG BOP"。ふと横を見ると、さっき担ぎ出されてた彼がまた跳ねている。ああ、よかった!やっぱ、ジョーのファンは不死身だ。
クラッシュもメスカレロスもトラッドもカバー曲も。あらゆる音の枠も看板も自在に操るジョー・ストラマーのしなやかさと、決して揺らがないスピリット。私自身、それをジョーと同じように区別なく楽しめたのが何よりうれしい夜だった。
実は終演後、幸運にもジョー本人にご対面の機会を得た私は、MAG ライターとしてここはコメントの一つももらわねばとその人だかりへ。しかし、ジョーの前では完璧にフリーズしてしまった。ステージではあんなに精悍なのに、びっくりするほど小柄で穏やかな雰囲気で、どこにサインがいいかと聞いてくれる。握手した手もぽっちゃりとやわらかくて、これがパンクから20年以上闘ってきた男だなんてすぐには信じられなかったのだ。
おかげですっかり舞い上がり、「大阪のファンに何か特別にメッセージは?」なんてまぬけな事しか聞けなかったけど、きっちり答えてくれたので、ここに。
"ITS' JUST WE WANT TO COME BACK, OK?"
OK、ジョー、待ってるからね!!
-- setlist --
1.MINSTREL BOY
2.COOL'N' OUT
3.GLOBAL A GO-GO
4.RUDIE CAN'T FAIL
5.BHINDI BHAGEE
6.ARMAGIDEON TIME
7.SHAKTAR DONETSK
8.POLICE & THIEVES
9.MEGA BOTTLE RIDE
10.TONY ADAMS
11.JUNCO PARTNER
12.JOHNNY APPLESEED
13.BUMMED OUT CITY
14.POLICE ON MY BACK
15.THE HARDER THEY COME
16.PRESSURE DROP
17.I FOUGHT THE LAW
---ENCORE---
18.BANKROBBER
19.YALLA YALLA
20.MESSAGE TO YOU RUDY
21.LONDON'S BURNING
22.BLITZKRIEG BOP
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report by ikuyo and photos by ikesan
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