SUPER FURRY ANIMALS at 大阪BIG CAT(2001年10月16日)
 

SUPER FURRY ANIMALS

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SUPER FURRY ANIMALS

癒され、心が真っ白になる感覚

 何だろう、この感覚は。不思議なくらい力が入らない。全身を凍りつかせていたストレスやモヤモヤしたものが、身体の中からなくなっている。自分の中に住む“毒”が緩和され、身体のどこにも力が入っていない。この不思議な感覚を“癒し”と呼ぶのかも知れない。

 それは小雨降る10/16、大阪BIG CATで行われたウエールズ出身の5人組ポップ・サイケバンド、SUPER FURRY ANIMALSのライブを見た直後に起きた感覚だった。10/8にリリースされたばかりの「Rings Around The World」を引っさげ、4度目の来日を果たした彼ら。結成当初は、テクノバンドだったがポップバンドへと移行。現在の音楽を作り上げたSUPER FURRY ANIMALSのライブは、サイケデリックな要素を含みながらもポップで温かい。「STOOGES」で幕を開けた時は、何てサイケなバンドなんだと思ったが、それは彼らの一部に過ぎなかった。おなじみ「ICE HOCKEY HAIR」で、観客は歓声を上げ、大盛上がり。次々と展開されていく世界に一歩、また一歩と足を沈めていくのがわかる。アコギや裏声、ハモリなどを巧みに使い分け、一つの曲にいくつもの顔を作る。そんな彼らを見て“音”というおもちゃで遊んでいるように感じた。

 中盤に差し掛かった「DEMONS」からはスピードを落とし、まったりとした世界が始まる。ただスローなだけでなく、ハープや口笛を織り交ぜ、喜怒哀楽を表現しているようだ。「FIRE IN MIY HEART」では、優しく温かい日だまりの風景が頭に浮かぶ。その際、ボーカルを活かすために全体が控えめになり、アダルトな雰囲気を出している… 悔しいくらいに上手い。歌詞を理解することはできないが、メロディーが曲に込められた想いを伝えてくれている。優しいメロディとサイケな要素、そしてテクニック…全てが融合され、熱さも兼ね備えた癒しの空間が出来上がっていた。

 「NORTHERN LIGHTS」からは徐々にスピードを上げ、彼らのライブに欠かせない「DO OR DIE」から「THE MAN DON'T GIVE A FUCK」まで突き進む。最初は年齢層が高いためか、控えめだった観客も、ここぞとばかりに踊りだす。歓声と揺れで会場がきしみ始め… 全てを終えた頃には、真っ白になっていた。彼らは、ポップさとサイケさを随所に散りばめ、ちょっとおバカな部分をみせながら、CD以上の熱いものを私たちに届けてくれたのだ。

 今回はフロントアクトに、今年の8月にデビューしたばかりのOPQが登場。彼もSUPER FURRY ANIMALSのファンだという。10/24に発売される新曲「ドンクライ」を含む4曲を披露。好きなバンドのフロントアクトということもあってか、演奏中もMCも嬉しそうで、夢見心地といわんばかりの顔だった。チャイナテイスト溢れる未発表曲「チャルメリィ」などキュートで怪しげな世界観。サックスの良さを存分に活かし、シュールで熱い。その後のSUPER FURRY ANIMALSのテイストを壊さない、いいムードに包まれていた。

 私はSUPER FURRY ANIMALSのライブから、優しさと少しの狂気さをもらったような気がする。そして、音楽で癒されるという感覚を初めて知った。

Reported by Shoko Kudo.


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