激ロックシンポジウム vol.8 @ 心斎橋クアトロ (19th Jul, '01)
激ロック中毒!
*写真は東京公演(7/15)のものです。
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耳鳴りが鳴りやまず、未だに身体を熱くする冷めない興奮…これは明らかに7/19 心斎橋クラブクアトロで行われた激ロックシンポジウム vol.8の後遺症だ。「カッコイイ!」という言葉では、あまりにも簡単に片づけてしまっている気がして好きじゃない。しかし、何をどう説明していいのかわからない。その証拠にレポートを書いていても、凄いプレッシャーを感じる。あれだけの熱い空間を表現できるのか… それくらい私の中には熱いものが流れているのだ。
PEALOUTとズボンズ、カラーの全く異なったバンドが我々に見せてくれたのは、まさしく「激ロック」。会場は満員とまではいかなかったが、私はその場にいたことを誇りに思う。耳鳴りがやまないほどの爆音の中で、身体が自然と揺れ、クラクラするほどの熱狂。まさにドラッグ。中毒になってしまいそうなほどの快楽がそこにはあった。見に来なかった人には申し訳ないが「なぜ、見に来ない!?」と言いたい。私にとっては2バンドとも初体験だったが「こんなに熱いバンドのライヴを今まで体感しなかったなんて!」と悔やんだくらい熱くパワフルで、カッコイイ本物のロックを体感できた。どこからあれだけデカいパワーが生まれるのか。男だから? ロックバンドだから?いや、どちらもそうだが、どちらも説明不足。きっと何の計算も打算もなく、各々の本能が生み出したものなんだと感じたからだ。
19:11 PEALOUTスタート。
全てに魂と音を凝縮した正統派ロック。過去にマンサンやジャグァー、ASHのフロントアクトを努めただけあって、音には厚みがある。3ピースバンドとは思えないほどの迫力だが、泥臭さはないので聴きやすい。前半と後半のギャップは凄く、どっちが本当のPEALOUTなのか分からなくなる。前半8曲目までは、スピードを上げながら、間髪いれずに怒濤のロックを魅せ続けた。"New Age Advebture"までの3曲は疾走感溢れ、激しさが増していく。"真逆の心臓"では、声を張り上げ、かすれて艶っぽくなっているのがたまらない。拳を振り上げ、熱狂と狂気とパワー全開で走り続ける。後半4曲はヴォーカル・ベース担当がピアノになり、ギター担当がベースになるという、前例のないパートチェンジを魅せてくれた。まったりしているが、どこか攻撃的で、前半とはひと味違ったテイストのロックを生み出している。優しさを見せながらも、腹の中では舌を出しているかのような二律背反もうかがえた。激しさとポップさが共有している後半の彼らは、さながら、日本のBen Folds Fiveと言ったところだ。身体をフルに動かし表現するギターはパワフル、手数の多いドラムは曲の軸を握り暴走する。そこに、優しさと強さと狂気を持ち合わせている声が中和剤の役目になっていて、より過激に、より優しい色を付ける… 完璧なまでにバランスのとれたバンド。最後の"Beat For Your Right"では、ズボンズからドン・マツオとパーカッションのヒロが参加し、セッションタイムが! 客がさらに活気づき、ライトが揺れ、床が抜けるかと思うくらい暴れまくり、ステージ上にいるメンバーも楽しそうに嬉しそうにその空間に酔っていた。やはり、激ロックシンポジウム最終日だけあって、メンバーも最後の力を振り絞って、熱いライヴを魅せてくれたのだろう。その想いは、見ている側に痛いほど伝わってきた。
興奮冷めやらぬ中、20:31 ズボンズスタート。
近年、日本での活動が少なかったズボンズを前に、客がわらわらと詰めより、隙間一つ見あたらない。しかし、ドン・マツオのライヴパフォーマンスは反則だ! 何度もスタッフがマイクスタンドを直しにきたが、爪楊枝のような華奢な身体で動き回り、踊り狂う。まるでジョン・スペンサーのようだ。彼のパワーに圧倒されながらも、どんどんズボンズの世界に引きずり込まれていく自分が悔しい。PEALOUTとはまた違った、泥臭さと断固たるロック魂を感じた。
最低限度の音数と遊び心溢れる旋律は、パワフル且つファンキー。さすが海外でも絶賛されたバンドだけある。ストーンズのカバー曲"Stray Cat Blues"でのギターを、今までと違って愛しそうに奏でるドン・マツオが印象的で、彼の溺愛ぶりがわかる。しかし、他人の曲でもズボンズカラーになっているのが憎らしい。
ドン・マツオのパワー、指で弾くベースの渋さ、ドラムの厚さ、キーボードの絡み具合、パーカッションの派手さ… 凄い。凄すぎる。9曲目の"Mo Funky"からは、手が付けられないほどの暴れよう。まさに暴走!! スタッフにギターを渡し、客をあおりまくるドン・
マツオをもう誰も止められない。最後には、ドン・マツオの呼びかけで前列の方にいた客がステージへ。そこには30人近くはいたと思う。客に飲み込まれ、姿すら見えなくなったドン・マツオだが、ステージ上での笑顔は最高だ。
終演のコメントが流れ、客電が付いても、その場を去らない客。「まだまだ見たい!」という想いと冷めない熱狂ぶりを感じた。客はもちろんだが、メンバー自身も堪能していた今回の激ロックシンポジウム Vol.8。読者の方には、この2バンドはぜひ体感してもらいたい。冒頭でも書いたように「カッコイイ」だけでは表現しきれないから、自分自身で感じてもらうしかない。すでに私は、激ロック中毒だ。一度味わうとやみつきになってしまう… 2バンドとも「本物」だ。それは間違いない。
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The official site
PEALOUT
http://www.pealout.jp/
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