RADIO4 at 恵比寿ガーデンルーム(2001年7月1日)
 4月に続いてアラン・マッギー率いる、ポップトーン・レーベルのパー ティ、RADIO4がおこなわれた。 今回は先に大阪でおこなわれ、Shoko Kudoさんのレポート(01.6.29, Osakaをチェックしてください)であるように、なかなか盛り上がったようである。こちら東京では西麻布のイエローから恵比寿ガーデンルームに場所が変わり、時間帯も繰り上がって日曜日の15時からとなった。自分が会場に入ったのが17時ころ。ウォーミングアップが終わって、いい感じで盛り上がっているころ、だと思っていた。

 が、フロアは人がまばらであった。それは、前回と比べフロアが広くなったということもあるだろうし、日曜の午後という時間設定かもしれない。また、前回、ヒップホップやテクノ、ハードロックがかかることが多く、クリエイションを期待していたUKギターファンにアピールする内容じゃなかったから前回来た人が控えてしまったからかも知れない。また、雑誌のインタビューでアラン・マッギーが自ら認めたようにDJプレイのテクニックが無いことも一因かもしれない。テクニックによる驚きやスムーズなつなぎによる心地好さをDJに求める人は結構多いのかも知れない。まあ、そんなわけで自分の知り合いもすぐ見つかるフロアの状況であった。

 会場の恵比寿ガーデンルームは通常展覧会や展示会、会議などがおこなわれていそうな多目的ホールで、入場して右に大きなスクリーンがあり映画を編集したビデオが映し出されていた。正面には小さなスクリーンがあり、イギー・ポップなどの昔の写真が映し出されている。

 フロアは真ん中にDJブースとステージがありそれを囲むように踊るスペース、壁際には腰掛けが置いてある。やはりクラブは狭くてゴミゴミしていた方がいいという意見もあったが、天井が高く、広びろとしたのも、良いのではないかと思った。おまけにフロアは禁煙だった。

 ロビーは喫煙可能で、仮設のバー・カウンターがあり、ドリンクを販売していた。ポップトーン・レーベルのサイトが見られるようにiMacが3台置かれていた。ちなみにこの日は再入場可で途中抜け出して近くのオープンカフェでお茶して戻ることも出来た。それを知らされていない人が多かったので、この辺の事前告知はしっかりお願いしたいと思った。  この日の選曲はテクノ色が強く、エイジアン・ダブ・ファンデイション「フリー・サトパル・ラム」、プライマル・スクリーム「キル・オール・ヒッピーズ」「スワティカ・アイズ」、マッシヴ・アタックなど。その中にニューオーダー「ステイト・オブ・ネイション」、マドンナ「ミュージック」、ラモーンズ「電撃バップ」、ケミカル「アウト・オブ・コントロール」リミックス、アンダーワールド「カウガール」のリミックスなど、お馴染み(?)曲も混ざるという趣向である。

 19時頃、テクニークのライヴ。ユニット名をニュー・オーダーのアルバムタイトルから取ったと思われるこの美人二人組が奏でる音楽はまさにエレ・ポップ、もっと言えばずばり、セント・エティエンヌ。ヴォーカルはサラ・クラックネルに似た雰囲気だし。おしゃれでポップなイメージも近いものがある。キーボードの人はアランの奥さんだそうだ。無表情に片手だけで演奏するのはニュー・オーダーのジリアンみたい。二人とも事務員ぽい制服らしき服がよく似合う。曲は思ったよりハードな打ち込みのリズムにポップなメロディが乗っかるという、なかなか楽しめるものだ。歌い出しはオアシスの「スーパーソニック」でサビがニュー・オーダーという合体ロボットのような曲は笑ったが。  さて、ライヴが終わり、再びDJタイムへ。 bp fallon がテクノ中心に回す(つなぎのテクニックはない)。そして、アンダーワールドの「ボーン・スリッピー」をかけたときにがフロアに降りていって一人ずつステージに上げていく。あっという間に15人くらいがステージに上り踊る。その姿に自ら盛り上げていこうという根性を感じた。結局のところ、楽しんでしまえば勝ちなのである。ちなみに某誌の編集長もステージで踊り狂ってました。

 それ以降、ベタな選曲の連打。プロディジー「ファイヤー・スターター」(しかも1曲挟んで2回も!)、ケミカル・ブラザース「リーヴ・ホーム」のアンダーワールド・ミックス、プライマル・スクリームの「アクセラレーター」、THE VERVE「ビター・スイート・シンフォニー」のリミックス、もういっちょADFの「フリー〜」、デヴィッド・ボウイ「ヒーローズ」、マドンナ「イントゥ・ザ・グルーヴ」などなど。お客さんがステージで跳ねているので、針が飛びまくってマトモに聴けないダフト・パンクの「ワン・モア・タイム」も不思議と不快にならない。やっぱ楽しくやるのが一番。ステージに上がった人は、みんな笑顔だった。フロアは・・・スカスカだったけど。

 ラストの方はストーンズ「サティスファクション」、レッド・ツェッペリン「ホール・ロッタ・ラヴ」、ストーンズ「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」などロックンロール魂爆発。なんだかんだ言って踊らせてしまう。

 いろんな修羅場を経験しているはずのアラン・マッギーならこれくらいならなんてことないだろう。次も楽しみにしてますよ。その時はおれの知り合いが熱望しているキャプテン・ソウルを是非。帰りに、いつも日曜夜にやっている代々木公園のフリーレイヴに行って30分ばかり思いっきり踊って来たけど、こっちは凄い人数でした。

Reported by ノブユキ.


無断転載を禁じます。The copyright of the text belongs to ノブユキ. They may not be reproduced in any form whatsoever.
To The Top.