LOSALIOS at Yellow(2001年6月28日)
 

 

 

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フジ・ロックまであと1ヶ月の前夜祭!

 

 6月28日。フジロック開催からちょうど1ヶ月前に西麻布のYELLOWで行われたGanban Night Vol. 8。今回はROAD to FUJI ROCK '01の最終章、フジロック前夜祭 in Tokyoと題してフジロックに縁のあるアーティストが多数出演していた。残念ながら僕が行った時にはThe 3PEACEはすでに終わってしまっていたのだが、もう一つのフジロック出演バンドのLOSALIOSのライブにはなんとか間に合った。

 偶然中で会った友人に急かされてステージのあるダンスフロアーに入ると、そこはすでにほぼ満杯の状態。かすかに後ろのDJブースの前に踊れるスペースがあるだけで、DJが一曲かけ終わるたびに歓声が起こり、このLOSALIOSに対する観客の期待がひしひしと伝わってくる。

 しかし、僕はこのLOSALIOSというバンドに関する予備知識が全くありませんでした。友人に「LOSALIOSってどういうバンド?」って聞くと、「中村達也のバンドだよ。」という答えが返ってきた。「中村達也って誰?」って聞くと、「...ブランキーのドラムの...」。「ああ! ブランキーの!」それ以上の質問をする勇気は僕にはありませんでした。

そう、僕はとにかく今の日本のロックシーンにうとい人間なんです。これにはちゃんとした理由があるんですが、それにも限界があるらしく、時折「え!?」って言われる場面に出くわします。

 ただ、今の日本の音楽シーン(特に洋楽)ってひたすらバンドを誉めちぎる風潮が強すぎて、なかなか自分が本能で好きになれるバンドっていないと思うんです。人の意見やそのバンドの評判で、なぜか自分もそのバンドが好きなような気持ちになってしまう。ところがこの日、僕はこのLOSALIOSの事を全く知らなかった分、結果としては本当に自分でカッコイイって感じれるバンドに出会うことができました。

友人によると(間違っていたらごめんなさい)、LOSALIOSは中村達也以外はライブによって構成メンバーが変わるらしい。そしてライブといっても演奏はひたすらメンバーによるジャムっぽいものがほとんどだという。そんなアドリブ的な要素の強い演奏が僕の本能をひっぱりだしてきた。3、4年前からジャズにはまっている僕にとって、この10分も15分もボーカルもなく、あいだに各パートのソロを交えながら演奏をしていく姿はたまらなくカッコイイ。これはまさにフリージャズならぬフリーロック! こういう即興性の強いライブで特に好きなのが、ミュージシャンがステージ上で時折見せる気持ちよさそうな笑顔。他のメンバーの演奏を聞きながら「なかなかやるなぁ。」とか「お、そうくるか?」とかそういう表情をステージ上で見せてくれる。そう、誰よりもステージ上のミュージシャンが一番演奏を楽しんでいる。この時も特にベースの女性(AJICOやRIZEでベースを弾いている人、らしいです)が何度もこういう笑顔を見せながら気持ちよさそうに演奏していた。

ここまでバンドが楽しそうに演奏していれば、見ている客のほうも盛り上がらないはずがなく、後ろのあいたスペースで踊り狂う人、音楽に合わせてひたすらジャンプし続ける人、しまいには最後の方にステージ前でモッシュまで起こっていて、大歓声と共に惜しまれつつもメンバーはステージを降りていった。

僕の知らないバンドが多数出演する今年のフジロック。フェスティバルの一番の楽しみが、今回のLOSALIOSのような未知のバンドから自分の新しい好きなバンドを見つけること。今年はどれだけたくさんの新しい発見に出会えるかな。

Reported by Yohei Nogami.


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Hiroki Nishioka. They may not be reproduced in any form whatsoever.
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