FREE KICK 緊急インタビュー!!
胆振地方パンク活性化仕掛け人・FREE KICKカワギシ氏に訊く (26th May '04)
「ぼくがバンドをはじめたきっかけは、弟がギターを弾いてたからですね。彼がHANG OUT!(テレビ東京系の深夜番組)とかを見てたんで。ぼくもそれでKEMURIを見てカッコイイなあと思って、自分でもトランペットを買って独学で練習して。一番最初にハマッったのがKEMURIなんですよ。だからこの前(事故で苫小牧の)ツアーが中止になった時はすごく残念だった。でも今回復活して、また苫小牧にも来てくれるようで、とても嬉しいです。
ずっと悔しい思いをしてたんですよ。北海道で音楽が盛り上がるのは札幌・旭川・北見・函館とかで、苫小牧は港があってよくバンドが来てるのに素通りしてライブはやってくれない。そんな時に札幌の友達バンドの紹介でSMASH EASTの五十嵐さんに出会ったんです。五十嵐さんもちょうど胆振に会場を探してたらしくて、『だったら、苫小牧にもライブが出来る場所があるんです』って音楽館を紹介して『宣伝もぼくらでできるだけやりますから』ってお願いしてバンドを呼んでもらって。それで最初に来てくれたのがこの前のブラフマンさんです。苫小牧民報ってのがあるんですけど、そこに取材して下さいって逆オファーして、そのライブは新聞紙上で大きく取り上げてもらえました。
けどやっぱりこの辺の若い子って(この手のインディーズ出身系のバンドを)知らないんですよ。音楽の情報はテレビかメジャーな雑誌に限られちゃってるから。せっかく苫小牧までバンドさんが来てくれるんだから一人でも多くお客さんを入れたくて、ぼくらでやれることは全部やってます。五十嵐さんがフライヤーを1000枚くらい送ってくれるんでCD店に貼らせてもらったり洋服屋さんに置かせてもらったり、メンバーで手分けして市の全ての学校に行って校門で配ったり。チケットの問い合わせ口を引き受けたりもしてね。街に一軒だけTSUTAYAがあるんですけど、そこには無理いってHAWAIIAN 6 さんとかのCDを入荷してもらったりしてます。『もしも売れなかったらぼくが全部買いとるんでお願いします!』って頭下げて。だから苫小牧のTSUTAYAには(パンク系の)CDがけっこう置いてますよ。
FREE KICKは地元で有名というか……単純に、他にオリジナルをやってるバンドがあまりないんですよ(笑)。ぼくら自力で小屋を改装して音を出せる小さな会場をひとつ作ったので、普段はそこでライブやってます。東京から大きなバンドさんが来て共演させていただく時だけ(広いキャパの)音楽館でライブ、という感じですね。でも、苫小牧は今までのアマチュア・バンドが100円でチケットをバラまくみたいな感じでライブをしちゃってたので、たとえばHAWAIIAN 6 のライブがたった2000円のチケットで入場できると聞いても『ライブに2000円? 高い!』みたいな反応なんですよ。今までの価値観に慣れちゃってるから。この状況は良くないなあと思って、ぼくらのライブも最近は最低でも1000円とかに料金設定することにしてます。だから、なんとかそれだけの価値のライブはやらなきゃなあ、て思いますけどね。
ぼくは仕事は今、父親の仕事を手伝って左官をやってます。その傍らバンド、という感じですね。ぼくらは白老という田舎町の出身なんですけど、最近苫小牧市内に一軒家を借りたんで引っ越してきました。そこにメンバーと一緒に住んでるんですよ。バンドさんが遠征に来てくれた時も『ここでよければ泊まっていってください』って。だって滞在とかってお金がかかるじゃないですか。ただまあ、その家は……いやぼくは平気なんですけど、霊感の強い友達にはオバケが見えちゃうらしいんです(笑)。
ぼくは今25なんで、上の世代といったらもう30歳過ぎとかになっちゃうし、下の世代はまだあんまり色々わからないじゃないですか。誰もやらないんだからとりあえず自分がなにかやらないと、ってのはありますね。正直、胆振のシーンなんてまだまだだと思いますよ。Freekickも最近ようやく札幌や東京の企画ライブに呼んでもらえるようになったんですけど、そのまま(都会のメイン・シーンに)出て行きたいというよりはもっと地元を盛り上げたいという方が強いんですよね」
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interview and photo by joe
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