ボタンThe Captains Interview

- part.4 -


90年代ロックを踏まえてじゃないと今の人に伝わらないなと思う - 傷彦

●GSは傷彦さんがみんなに教えたんですか?

  傷 : 「そうですね。みんなほとんど聴いたことなくて、僕が勧めるものを聴いてくれって、貸して」

●最初は「GSぽい」っていうニュアンスを伝えるのは大変だったのでは?

  傷 : 「最初はGSのカヴァーを何曲かやってみて、そこから要素を勉強していったりしていたんですよ。僕は結構聴いてたんですが、ヒザシとかはすごい新鮮なわけで逆に僕が考えもつかないようなものを『これ、GSぽいでしょ』って作ってくる場合もあって面白い。

  アレンジについてはモロGSっていうよりは、僕たちが世代として聴いてきて、やってきた90年代ロックを踏まえてじゃないと今の人に伝わらないなと思うので、そういうのを排除せず、入れていこうというような感じですね」
The Captains
●よく、ギターもビンテージで、エフェクターも当時のものを使う、っていう人がいますが

  傷 : 「ではないですね。それをやっちゃうと懐古主義になるし、第一性能が悪いんですね。何本もライヴをやるものにとっては当然今の方が頑丈で作りがいいんで。興味はあるけど、今はそんなに重点を置いてない」

●曲を作るときには「GS風にしなくちゃいけない」と思って作るのですか?

  傷 : 「やっぱりそれも昔のGS的なことを、まんまやろうとしているのではなくて、今まで聴いてきたものが、生きてくるわけですよね。結局はラヴソングであり、愛を伝えたい。GSっていうのは狂おしいほどに愛を伝える、独りよがりくらいな狂った感じっていうのが、すごい魅力的であって、僕もそういう恋をしたことがあるし、人を愛したときのどうしようもない感じは表現したい。それは今まで聴いてきたものとGSのスタイルみたいなものとなると、僕の場合、 8ビートの早いビートの効いたものに、歌詞を乗っけて感じになるんですよね」

The Captains ●歌詞は実体験ですか、それとも何かドラマみたいに場面を設定して描く感じですか?

  傷 : 「そうですね。自分の体験からっていうよりは、狂おしい感情があって、それをみんなにイメージさせる場合に場面っていうのは想像の中で映画の中であったりするわけですよね。実際に、砂浜にラブレター(注9)を書いた人は見たことないけど、それくらいの勢いで好きなんだっていうのを伝えたい。(メンバーに)砂浜にラブレターを書いた人を見たことは?」

  ヒ : 「ない」

  テ : 「ない」

  ヨ : 「ない」(笑)


注9)砂浜ラブレター:ザ・キャプテンズ1stアルバム『処女作』の5曲目



僕らは瞬間、瞬間全力を出すだけなんで - ヨースケ

The Captains The Captains The Captains ●ステージでは演じているっていう意識ですか?

  傷 : 「ステージになると人が変わっちゃいますね。演じるというよりは入り込むみたいな感じなるんですね。それこそGSのライヴ映像とかって、ほとんど残ってないんですよ。僕らどういうライヴをやりたいか最初悩んだりしていたんですけど、我々の親の世代がちょうどその世代で、あるときヒザシのお母さんが『あー私たちのときもこんな感じだった』(注10)って。じゃあ間違ってないんだなあ。ピョンピョン跳ねたり、ステージを転がったり、失神したり、ドラムを破壊したりあったみたいで」

  ヒ : 「それを意識してやっていたんじゃなく、やっていたら同じ感じだったんですね」


●いろんなバンドの間に出てくると、流れ的に違うときってありますよね。お客さんも戸惑ったり

  ヨ : 「楽しみますね」

  ヒ : 「楽しいですね。これでも食らえーって気持ちでやって喜んでくれたるすると、すごくやりがいがありますね」

  ヨ : 「ライヴはお客さんが多いともちろんうれしいんですけど、僕らは瞬間、瞬間全力を出すだけなんで、お客さんの数でテンションが変わったりとか――無意識でお客さんが多いと僕らもうれしいですけど――心意気というか、気持ちの入れ方は変わらないですね。どこでも、どういう状況でもっていうのが理想です。ロック的なことをやってますんで、イースタンユースとかZAZEN BOYSとかのお客さんの前で、俺らのライヴをガーンとやったらどういうリアクションかって、良くも悪くも絶対あると思うんですけど、どちらにしても興味があります。いろんなところで勝負していきたいと思います」


●ここまで続くと思ってましたか?


  傷 : 「最初からなかった。僕は最初からGSは面白いし、理想を持ってやっていたんですけど、みんなはじゃ一回ライヴでっていう軽い感じで始まったんで、一回だけライヴ決まってるし、やってよっていうぐらいの誘い方をしてたんで、ここまで続くとは思ってなかったし」

  テ : 「二つ返事で、軽いノリで」

  傷 : 「最近は東京中心になってきているんですけど、最初はそこまでなかったですね」

●今は仙台ですが、東京に拠点を移す予定は?

  傷 : 「まあ、いずれはあると思いますね。日本を取るには(笑)」

  ヒ : 「取る気なんだ」

  テ : 「取る気なんだ」

  傷 : 「武道館も東京にあるしね。ドームもあるしね」

  テ : 「大きいところでやってみたいですね」

  傷 : 「武道館はやりたいですね」


注10)あー私たちのときもこんな感じだった
現在GSを聴くと「何か歌謡曲ぽくって軟弱」と思う人もいるだろう。そもそもビートルズやストーンズに影響を受けてバンドを始めたのであるけれども、当時のレコード会社は、荒々しいものは売れないと判断して、プロの作詞・作曲家による曲を、オーケストラのバックを入れたり、スタジオミュージシャンによる演奏でヴォーカルだけメンバーという形式でシングルを作らされた。例えれば、ミッシェルガン・エレファントにつんくプロデュースの曲を押し付けてシングルにしていた、ブランキー・ジェット・シティでいえば、"青い花"とか"ダンデライオン"ばかりを作らされた状況だと思っていただきたい。そして(タイガースなんかは半ば戦略的に)、そのメンバーたちの欲求不満を解消して爆発するのがライヴで、シングル曲はほとんどやらずに、ハードなステージを繰り広げていたという。


The Captains
--> part5



interview, report by nob and photo by saya38


The Captains Interview
Intro / part 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7


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