憎悪の塊:パーキンソンズの軽快で戦慄のデビュー

Parkinsons  彼らはアンプを破壊し、ステージ上で全裸になり、友人やライバルの区別なく唾を吐きかけ、睨めつけ、小便をかける。そして最も重要なことに彼らはそれらを楽しんでやっているのだ。皆さん、ここでパンクロックの期待の星、パーキンソンズを紹介しよう。彼らの暴力革命主義、裸体、そしてギターをひく嫌らしい指使いは、今年フジロックで運良く彼らを目撃することになる観客に衝撃を与え、中にはあっけに取られる者も出てくるだろう。次へ進む前に警告しておこう。このバンドは心臓の弱い人には絶対に向いていないということを。

 パーキンソンズのライブ・レヴューを読むと、これは体力の限界に挑戦するスポーツへの教訓になりそうな気がする。例えば彼らがニュー・メタル・バンドのSum 41の前座をイギリスで勤めた時、そのライブの評価の中に曖昧な意見など一つもなかった。読む記事によって、それは一年のベストライブ、もしくはワーストライブであった。ボーカルのアルフォンソ(アル・ツェイマー)にとって、これはどっちにしろ最高の誉め言葉だった。

「笑えるよね。でも正直言って、彼らが俺を神と思っていようとユダと思っていようと、そんなのどうでもいい。どんなことでもいいから常に反応を示してくれればね。そうすれば俺らもこのバンドがちゃんと生きているって再確認できるんだから。」

彼らのライブ映像を見ればこのバンドが実在し、いかにカッコよくてファンを絶叫の渦に巻き込むバンドかが一目瞭然だ。ショーが終わるとステージ上は破壊された機材やバンドの衣装、体液でいっぱいになっている。

Parkinsons  パーキンソンズの歴史はアルがポルトガルの退屈な町からロンドンに引っ越してきた時にさかのぼる。古い友人のヴィクターとベドロもロンドンに移り、それぞれベース、リードギターとしてアルに合流した。スコットランド人のドラマー、クリスはちょっと違った経由でこのバンドに参加することになる。昔のCBGBのコンサート映像が放映された時、数人の男がでアルに喧嘩をふっかけてきた。アルもそれに対して映画の最中だったにも関わらず仕返しをし、その喧嘩を止めに入ったのがクリスだったのだ。こうしてドラマーが見つかった。

 バンドメンバーが揃い、ロンドンで少しづつライブ活動を始めようとしていたが、一つ問題があった。デモテープがなかったのだ。

「デモテープがないってだけでロンドンではライブ活動すらさせてもらえないんだよ。」アルは続ける。「いろんな会場で「出てけって! 」追い出されたよ。」

Parkinsons  それでも噂が噂を呼んでついに初めてロンドンでライブをする事になった。

「みんな、俺らがいつもバカ騒ぎして楽しんでるもんだから、ついに彼らも俺達にライブをさせてくれるようになったんだ。」

パンクとロックンロールのレッテルに苦しみ、のたうち回りながらライブをこなし、彼らはすぐに仲間やライバルのバンドを獲得し、ストゥージーズやクラッシュ、セックスピストルズ、最近イギリスのメディアに持てはやされているストロークスらと比較されるようになった。

 しかしながらパーキンソンズにとって、これらのバンド、特にNMEのお気に入りバンド、ストロークスとの比較には全く動揺することはなかった。

 アルは声を高らげて言う。「ストロークスだって? あいつらと俺達に、ただバンドを組んでるって事以外の共通点なんてあるわけないだろ。」

 アルは続ける。

「批評家なんてただレコードを買う前やライブを見る前にリスナーを安心させたいだけなんだよな。彼らはバンドをリスナーに結び付けたがる。だからストロークスのような安易な例を出すしかないんだよ。」

 今日世界中の音楽雑誌を賑わせている「ロック蘇生ムーブメント」を、パーキンソンズは改めて正しい方向へ導きたいようだ。ホワイト・ストライプス、ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ、ストロークスなどは、アルに言わせれば、「葉っぱ吸ってるだけのくだらない連中がただ群がっているだけ」だそうだ。

 どのバンドが地球上から抹殺されるべきかと聞いてみたところ、アルは実際にこう聞き返してきた。「それは一つじゃなきゃ駄目なのかな?」 彼はそのリストを作って教えてくれた。どのバンドがそのリストに入っていると思うかな? 想像の通り、上に挙げた全てのバンドがアルにとっての激しく非難されるべきバンドリストに入っている。それらと並んでロック批評家(僕も含まれるのだろうか?)もすぐに絶滅させるのではなく、「十字架に架けられてゆっくり死んでいくべき」なのだそうだ。

Parkinsons  確かにアルの言っている事には一理ある。パーキンソンズがピストルズに似ていてストゥージーズにも関連性が見られる一方で、ストロークスには全くそういった共通点が感じられない。パーキンソンズはロック、特にパンクが一体何なのか、すなわちアクションとリアクションというところまで深く掘り下げていく。パーキンソンズがステージ上に現れる時、彼らは「アクション」に他ならない。甲高い声をあげ、ステージ上で裸になり、観客に精力的に体当たりをしていく。それに対してあなたは反応せずにはいられなくなるだろう。すなわち、それが彼らが一番求めているリアクションなのだ。

 しかしながらたとえそのリアクションが彼らの猛烈なロックンロールの急降下に対してでも、ステージ上の彼らの狂暴でふざけた態度であろうと、「自分自信のためにそれを目撃しなきゃいけないんだ。」アルはふざけて言う。「でもたとえ君達が僕らの事を好きになろうと大嫌いになろうと、絶対に期待れのまま家には返さないから。

 詳しいインタビューの内容は、fujirockers.orgをチェックして欲しい。

reported by jason and translated by yohei.


無断転載を禁じます。The copyright of the text belongs to and Yohei Nogami and the same
of the photos belongs to Smash. They may not be reproduced in any form whatsoever.
To The Top.