ザ・50回転ズ @ 渋谷BOXX〜クラブチッタ川崎(4th May. '06)

ホーム&アウェー
 この日、50回転ズは、まず渋谷BOXXに登場した。招待制で、かつテレビ収録、しかも毛色が違うバンドが並ぶイベントなので、お客さんたちは、この前の下北沢251みたいに50回転ズを待ち構えているんだ! という熱気はなく、様子見の人が多くて、最初は苦戦していたように見えた。この雰囲気はアウェーである。だけども、中盤から盛り返してきたように、やっぱり確固たるスタイルがあるバンドというのは強い、と改めて思った。
 セットリストは、初めて50回転ズを観る人を意識したもので、"50回転ズのテーマ"から始まり、"マブいあの娘"、"Thank you for "RAMONES""、"たばこの唄"と定番の流れで勢いをみせつける。やっぱりハイライトとなるのが"天王寺エレジー"で、ダニーは、音響さんに深いリバーブをかけてもらい、照明さんにはムーディーなライトを求める。そしてイントロを引っ張って引っ張って、じらしにじらして、大阪は天王寺の夜の光景を歌い上げるのだ。このベタベタで演歌的な世界にダニーのささくれ立ったギターが鳴り響き、もはやパロディだかマジだか分からないところに来ている。続く"少年院のソナタ"のスピード感あるロックンロールで頭を左右に振り、そしてRCサクセションのカヴァー"雨上がりの夜空に"で一見さんの心も掴んだのではないかと思う。最後の"おさらばブギウギ"でのコール&レスポンスは、会場全体が、というまでには至らなかったけど、登場したときよりも反応は良かったので、お客さんの心をほぐして、次回のライヴにつなげることができたのではないか。
set list
1.50回転ズのテーマ/2.マブイあの娘/3.Thank you for "RAMONES"/4.たばこの唄/5.ぬけがらロック/6.天王寺エレジー/7.少年院のソナタ/8.雨上がり夜空に/9.おさらばブギウギ
 そして次は深夜のクラブチッタ川崎。一旦帰宅して、着替えて川崎の街へ。横浜ほどおしゃれになれない労働者の街という感じの川崎の居酒屋で飲んでから会場へ。中に入ると、フロアの真ん中辺には椅子とテーブルがいくつも置いてある(ステージ前は立って観られるようになっている)。このオールナイトイベントはラウンジぽく過ごしてほしいというオーガナイザーの計らいなんだろうか。日中仕事していた身としては助かるし、嬉しい。  サミー前田さんがDJで、素晴らしいコンピレーション盤『昭和元禄トーキョーガレージ』にも収録されている尾藤イサオ"ワルのテーマ"とかかけていた。
 50回転ズは6バンド中4番目で相当な深夜の出番である。DJの途中でSEもなくいきなり現れる。まずはベイ・シティ・ローラーズの"SATURDAY NIGHT"のカヴァーをぶっ放し眠気を吹き飛ばす。それから新曲を含む全11曲のステージは、渋谷BOXXと比べ、よりロックンロールで攻めたものだった。"天王寺エレジー"がないセットリストというのは、初めてだが新鮮だった。やっぱり、騒音寺、サイクロンズという気心知れたバンドとのステージはホームという感じで(大阪じゃないけど)伸び伸びとやれたのではないかと思う。このロックンロールの疾走感、荒々しさを飲み込んで、笑いとペーソスを混ぜながら、突き進んでいく姿をみんなに観て欲しいと思ったのだ。一晩に2回もライヴをおこない、違った面を見せてくれた彼らには大きな可能性があるのだ。
 付記:この日、クラブチッタ川崎に出た騒音寺も笑いとグラマラスなロックとの合体で面白いし、サイクロンズは、よりソリッドなロックンロールを聴かせてくれて、ギターの弦を切り、50回転ズのダニーにギターを借りるくらいの熱演だったし、サロメの唇は、明け方に妖しい美しさで逆に目が覚めたくらいの、それぞれのバンドも、よいステージでお得なイベントだった。チッタのようなライヴハウスで座ったり、立ったりと思い思いに過ごせる会場作りと出演したバンドが調度よくハマっていた。
set list
1.SATURDAY NIGHT/2.大人になんてなりたくない/3.Mr.1.2.3.4.MAN(新曲)/4.たばこの唄/5.ぬけがらロック/6.少年院のソナタ/7.サーフィンバード/8.ブルースが聞こえる(新曲)/ 9.夢ならいいのに/10.Thank you for "RAMONES"/11.おさらばブギウギ
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50回転ズのギャー

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