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CD『フル・オヴ・ルーツ - フルーツ』
タフ・セッション

風の向こうから
 ゆったりと、過ごしている時間を慈しむかのように流れる歌と演奏、野外のライヴであれば、風の音やセミの鳴き声とも解け合うんじゃないかと感じさせるのがTUFF SESSIONの音楽である。
 彼らの音楽をジャンルで分けるならばレゲエ以外の何物でもない。オーソドックスなレゲエをベースに、ヴォーカルの内田コーヘイがプレイするヴァイオリンの牧歌的な音色と、飾り気のない日本語の詞が特徴になっている。もうちょっと言えば、フィッシュマンズから音響処理技術を除いて、より日常に即した歌の世界になった感じ、つまりはルーツレゲエに近くなったbonobosというべきか。
 レゲエが流れるDJ Bar("rootsでね"という曲に出てくる渋谷の店Roots)の店長やDJや常連客が集まってできたバンドらしく、リラックスした感触がある。歌われるのは、日々の思いや「スロー」や「ナチュラル」、つまりはフジロックで言えば「奥の方」(フィールド・オブ・ヘヴンやオレンジコート)のスタイルである。残念ながらフジロックには出たことがないけど(サマーソニックでは、サマソニ随一のなごみステージであるビーチステージに出演経験あり)、その辺のゆるい感じが好きなヘヴンの住人に絶対受け入れられる音である。
 自分が意外に思ったのは、このバンドでパーカッションを担当しているのが、MONG-HANGのヨウヘイである(顔を銀塗りしているのがヨウヘイ)。奇天烈変態ごった煮バンドと、なごみ系のレゲエバンドの両方をやってしまう触れ幅が面白い。他のメンバーもいろんなバンドと交流があり、それが彼の音楽を豊かにしている。惜しいのは、歌詞がロハス的な価値観にどっぷり浸かっていて、もう少しそこから、はみ出したり飛び越えたりして欲しい気もして、音楽と同じくらい豊かで深みのある詞を聞いてみたいが、それは今後の伸びしろということで期待。
ライヴ・スケジュール
2006年7月22日(土)恵比寿MILK
2006年8月2日(水)CLUB QUE
2006年8月8日(火)逗子市新宿 海岸 カンティーナ前

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フル・オヴ・ルーツ - フルーツ

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