イースタン・ユース @ 渋谷クラブクアトロ (22nd Feb '06)
365歩の先で「無」が燃え上がる

「遅くなりましたが、今晩は。イースタンユースというバンドです。」
 すでに新曲を含む5曲が演奏され、限りなく骸骨に近いフォルムの吉野さんの頭から、ほんのり湯気が立ち上る。
「言いてぇ事なんか、なーんにもなーいの。ただ太陽が、真っ黒に見える事があるかっちゅう事さ...。」
 ギターを爪弾きながら、次の曲目を予感させる。高まる緊張感と高揚感。イースタンユースは、というか吉野さんは非常に曲への導入が上手だ。上手なんて表現は下世話だけども。でも彼らのライヴを見る度に「上手い!!」と唸ってしまう。
 例えば、オリンピックを見ながら、ブツクサ言いながら、の晩(朝?)酌。
「泡盛を下げてくれぇ...。あると呑んじゃうから...!沸かさないでくれ、お湯を...!」
 客席から笑いが起こる。まるで文楽人形の表情の様にはっきり緩急切り替わる会場の空気。 上手い!! この日演奏された「東京快晴摂氏零度」の出だしで、二宮さんの演奏がつまづく。二宮さんが演奏でつまづくなんてレア、なんて下衆な感想じゃなくて。それほどにブレの無いリズム隊の演奏であったのだったと、改めて驚愕。 「俺は酒の力を借り無くても、ギターがあれば、いつだって何処だって、酔っぱらう事が出来るのさ、THIS IS 吉野寿!」
 あはは! 荻窪駅前は冷凍都市ですか!思わずMCに引き込まれる、そして...上手い!!
「忘れるな。死んだ後、天国なんて無ぇという事を。忘れるな。神様のもと なんかには行かない!と、いう事を。死んでしまうという事は、全てが「無」になるということなんです。地獄にも堕ちません。ただ、「無」になるという事なんですよ。」地獄っちゅうのは、死んだ後の世界じゃ無いですな。生きてる時の世界です。」
 地獄の底からの如き吉野さんの咆哮は、敗者復活の歌に変わる。爆音は極まると、限りなく静寂に近づく様な気がする。「無」がイースタンの紡ぎ出す音となって、燃え上がる。
「ご縁があったら、また逢いましょう。」
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DON QUIJOTE(ドン・キホーテ)

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report by JET-GIRL
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