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Beaver Nelson and Me 〜奴と俺 - part1 -
“現在進行形”のルーツ系ロックやシンガー・ソングライター達の音楽に魅せられてまだ6年程だが、とりわけ米テキサス州オースティンのシーンには魅了され続けている。それ以前は70年代か、それ以前の音楽ばかり聴いていた自分にとって、この6年は発見と驚きの連続だった。オースティンを拠点に活動しているこのビーヴァー・ネルソンもその中の一人だ。
私が初めてこの男の音楽を聴いたのは98年だった。ギターがメインのシンプルなバンドをバックにした、ややハイトーンで癖の強い歌声。強がっているが、奥底にナイーヴな面もある心情が描き出された楽曲。フォークとロックン・ロールという二大ルーツにしっかり根ざしたサウンド。また、アコースティックで簡素なアプローチの曲にはシンガー・ソングライターとしての高い資質が伺えた。この男が十代から聴いている音楽は、ボブ・ディラン、ローリング・ストーンズ、ヴァン・モリソンといった辺り。私も大体、同じものを好んでいる。一方で、リプレイスメンツ、スティーヴ・アール、ルシンダ・ウィリアムスなど、90年代以降のアメリカン・ルーツ指向の音楽も好きだという。当時、私も急速にこれらの音楽を再発見しているところだった。まもなく、私はこの男に完全に痺れていた。しかも、単に気に入ったという以上の妙な何かが引っ掛かった。当時は、それがいったい何なのか分からなかった。
2001年、私はオースティンを訪れて、そのシーンの素晴らしさを目の当たりにし、このビーヴァー・ネルソンにも会った。いわゆる二枚目では無い。小さく細長い顔に、ボサボサなようで妙に決まっている髪とヒゲ。どこか神経質そうな横顔は、無愛想までいかないが、社交的とも思えない。事前に抱いていた神経質そうなイメージは変わらなかったが、見知らぬ来訪者を拒むという類いのものでもなかった。その時、この男が自分と同じ71年生まれだと知った。正体不明の妙な感情は、ここから来る親しみだったのかもしれないと思った。そして、実際に観たライヴも、若いエネルギー満ち溢れた未来への可能性をビリビリと感じさせる印象深いものだった。
- part2 -
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report by
岩見修一
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