Glastonbury Festival of Contemporary Performing Arts @ Glastonbury Festival, Pilton (25th to 28th Jun. '09)
Khaled @ Jazz World Stage(28th Jun. '09)

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ハレドという名前よりも、その昔、ライ・ミュージックが噂になった80年代に呼ばれていたCheb Khaled(シェブ・ハレッド)のほうがいまだにしっくり来るのは、89年に発表されたアルバム、『Kutchė(クシェ)』のインパクトがあまりに強烈だったからだろう。プロデューサー、マルタン・メソニエが絡むことによって、アラブ世界のレベル・ミュージックが全く新しいオーディエンスを獲得することになった記念碑的作品がこれだ。思うに、これをきっかけにアルジェリアのオランにルーツを持つとされるライ・ミュージックが一気に世界に広まったのではないだろうか。その流れのなかで、アイランド・レコードがChaba Fadela(シャバ・ファデラ)の『You Are Mine(ユー・アー・マイン)』やChaba Zahouania (シャバ・ザワニア)『Nights Without Sleeping(ナイト・ウィズアウト・スリーピング)』などを続々とリリース。あの当時、ハレドと双璧をなすスターとして人気を獲得していったCheb Mami(シェブ・マミ)も『Let Me Rai(レット・ミー・ライ)』で新境地を切り開いていった。
そのシェブ・ハレッドから、『シェブ』が取れたのが1992年のアルバム、『Khaled(ハレド)』。実は、このアルバムでハレドはフランスでブレイク。大スターとなっていったんだが、音楽関係の情報といえば、イギリスやアメリカを経由しないと届かないからか、今も、日本ではマイナーな存在ではないかと思う。ちょうど、彼がブレイクし始めた頃に、フランスのテレビ番組で彼の姿を目にしたんだが、ずいぶんとポップな音楽になったなぁ... という印象が強い。少なくとも、『Kutchė(クシェ)』に見られたエッジを感じることはできなかった。おそらく、その背景には歌の意味がわからないことにも起因しているんだろう。実は、政治的な響きを持つものも多いと言われている、その意味を伴って聴くことができれば、また印象も変わってくるんだろう。
『Khaled(ハレド)』の成功以来、フランスからヨーロッパ各国でスーパー・スターとなっていた彼がグラストンバリーに登場するのは初めてではないかと思う。さすがに、イギリスやアメリカではハレドの認知度が低いせいか、去年同じステージで見たEthiopiques(チオピックス)と同じように、ワールド・ミュージック好きが集まっていたという感じではないかと思う。とは言っても、そういったルーツ的なオーディエンスを満足させるには、ポップすぎて中途半端な印象を持ったというのが正直なところだ。
comment and photos by hanasan
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