Glastonbury Festival of Contemporary Performing Arts @ Glastonbury Festival, Pilton (25th to 28th Jun. '09)
The Specials @ Pyramid Stage (26th Jun. '09)

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ザ・スペシャルズがどれほど大きな影響力を及ぼしているか... 疑いの余地はない。70年代の終わりに突然わき起こった、当時の2トーン・ムーヴメントは、間違いなくパンクとレゲエの結晶であり、黒と白が濁ることなく混じり合った彼らの音楽は『反人種差別』を象徴する画期的な動だった。しかも、圧倒的な人気を獲得しながら、全英で大ヒットを記録した名曲中の名曲、「ゴースト・タウン」を発表した直後に、フロントに立っていたテリー・ホールとネヴィル・ステイプルズが脱退し、ファン・ボーイ・スリーを結成。一方で、ジェリー・ダマーズはスペシャルAKAへとザ・スペシャルズを発展させて行くことになる。前者がポップ・バンドへと転身していったのに対し、後者はそのエッジに磨きをかけていったように思えるのは筆者だけだろうか。その時点で、明らかだったのはジェリー・ダマーズの重要性であり、彼ががいなければ、それはザ・スペシャルズではないという思いを強くすることになるのだ。
だから、この日、ここに登場したのは、筆者にしてみれば、「核」をなくしたザ・スペシャルズ。そこに大きな期待は抱いてはいなかった。とは言っても、ネヴィルを中心として幾度か再結成を繰り返していたザ・スペシャルズにテリー・ホールの顔が加わったことは、大きなニュースなんだろう。昔からのスカ、2トーン・ファンが大挙してピラミッドに集まっていたように思える。
なんだかんだと言っても、彼が連発したヒット曲のインパクトは実に大きかった。しかも、当時、子供から大人までをも巻き込んで彼らがイギリスを席捲していたのが彼ら。そのあたり、『ダンス・クレイズ』(こちらがサントラ)という映画に記録されているんだが、当時の映画館にはライヴには行けない年齢の子供たちが集まってダンス・パーティをしていたほどだ。この日はそんな彼らの「歴史」をまざまざと見せつけられたという感じかもしれない。
ステージから飛び出してくるのはお馴染みのビック・ヒットばかり。当時と変わっているのはフロントに立つテリー・ホール。自分の記憶では、オリジナルの時代、彼はスーツなんぞ来ていなかったように思えるんだが、ちょいと小太りになったスーツ姿の彼は、なにやらうらぶれたサラリーマン風。かなり浮いていた。とはいうものの、大観衆に迎えられたことを大喜びしているバックのメンバーが、当時のエネルギーを感じさせてkる得たという感じだろうか。それはそれで楽しかったというのが正直な感想だ。
無理を承知で望むのはここにリコ・ロドリゲスがいて、ジェリー・ダマーズもいるという光景。それこそが本当のザ・スペシャルズ再結成なんだが、そうしたところで結局はノスタルジアに過ぎないんだろう。思うに、それこそがジェリー・ダマーズの最も嫌った部分ではないんだろうかと想像してしまうのだ。
comment and photos by hanasan
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photo report (09/06/26 @ Glastonbury Festival, Pilton) : photos by hanasan
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