Smashing Mag / The Emeralds（ジ・エメラルズ） in SXSW 2009 @ Austin, Texas (18th

South by Southwest Music Festival + Conference
@ Austin, Texas (18th - 22nd Mar. '09)

Feature Special SXSW 2009

The Emeralds
@ Elysium, Austin (21st Mar. '09)


-->Explosions in the Sky 　実のところ、あらかじめジ・エメラルズを撮影するつもりで予定を立てていたわけではないのだが、いつも撮影しているsamがこのときはPJハーヴィに向かうというので、いわばピンチヒッター的に動いたことになる。が、もちろん、ジ・エメラルズはなじみのバンドで、3年ほど前、ソウルで開かれたフェスティヴァルでの彼らも撮影している。興味深いのは、あのときも、今回も、ドラムスが前回同様、同じくピンチヒッターのダイスケ君だったこと。実に奇遇だ。　とはいっても、こうやってじっくりと彼らのライヴを見るのは久しぶりで、その人気ぶりのみならず、オーディエンスの盛り上がりに改めて驚かされることになる。かつてだったら、日本のバンドが海外ツアーをすると幅をきかせていたのがでっち上げのような宣伝記事。オーディエンスがほぼ一緒にツアーしているような身内の日本人だらけでも、「アメリカで大成功」の文字が躍るのだ。それがわかっていても、まるで共犯するようにほとんど「嘘」や「偽造」のようなそんな情報を取り上げていていたのがメディア。今も、そういった風潮が一部であるんだが、その一方で、全く逆の立場にいるこういったバンドもまた数多く存在することを再確認させられたように思う。　彼らには申し訳ないんだが、オースティンのオーディエンスの方が日本よりも遙かに盛り上がっている。もちろん、日本人もいるんだが、地元の人たちの方が遙かに多数派だ。おそらく、この異常な盛り上がりは、何年にもわたって彼らがここを訪ね、ツアーを重ねてきたという体験の賜物だろう。なによりも、彼らのライヴは、なにもかも忘れて楽しむためのロックンロール・パーティ。理屈抜きに楽しいのだ。それをすでに知っているオースティンのオーディエンスは、ライヴが始まる前から、「さぁて、楽しむぞぉ！」とステージ前に集まって、今か今かとそのパーティを待っているといった趣。そして、ショーが始まると、一気にその熱気が沸点に達するといった大騒ぎになるのだ。　いやぁ、いいショーを見せてもらったと思う。 comment and photos by hanasan