South by Southwest Music Festival + Conference @ Austin, Texas (18th - 22nd Mar. '09)
Feature Special SXSW 2009
Black Joe Lewis & The Honeybears @ The Parish, Austin (20th Mar. '09)

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おそらく、今回の取材で最も大きなインパクトを残してくれたのが、地元オースティン出身のアーティスト、ブラック・ジョー・ルイスではないかと思う。なにせ、このライヴを体験して以来、彼らのアルバム、『Tell 'Em What Your Name Is!(テル・エム・ワット・ユア・ネーム・イズ!』が自宅のコンピュータでヘビーローテーションされているほどで、よく行くロック・バーでも同じような状態を生み出している。
とはいっても、今回、取材で現地入りした時点で、彼らのことは全く知らなかったし、チェックもしていなかったというのが正しい。ところが、トニー・ジョー・ホワイトの取材をしているときに、おそらく、ドイツ人ではないかと思うんだが、こう言われることになるのだ。
「あんた、イーライ・ペイパー・リードの撮影してただろ? だったら、ブラック・ジョー・ルイスを絶対にチェックすべきだよ。もっとハードでワイルドなんだ」
と、そんなアドヴァイスを受けることになる。初めて出会った人間の言葉を真に受けるのも、ちょっと考え物かもしれないが、なにせ、ここはフェスティヴァルだ。しかも、世界中から音楽好きが集まってくる。となると、あながちそんな言葉も無視はできない。おそらく、撮影していた自分の姿を見てなにかがピンと来たんだろう、この人物と多少話を続けてから、うろ覚えの「ブラックなんとか」が頭の中に引っかかっていた。
とはいっても、その時点でこのアーティストの名前を完全に覚えたわけではなかったんだが、どこの誰かかは知らないが、また、同じ名前が聞こえてきたことが引き金になったんだろう。加えて、たまたまその時、あらかじめかっちりと取材を予定していたアーティストがいなかったか、あるいは、取材コースの便利さが優先したのか、開演の30分ほど前には思いの外長い行列に並ぶことになる。
会場は、前述のトニー・ジョー・ホワイトと同じなんだが、彼を取材したときには全く並ぶこともなく入れたというのに、このときは優に30分は待たされることになる。正直なところ、「ライヴ開始に間に合わないかもしれない...」と思っていたら、案の定、やっとのことで入れた会場では、びんびんにファンキーな音が聞こえている。しかも、トニー・ジョー・ホワイトの時と比較にならないほど満杯で、なかなかステージそばに近づけないのだ。
基本的にそのサウンドはスタックスあたりを想起させるファンキーなソウルやR&Bがベースにあるのは明らか。ブラック・ジョー・ルイス名義で発表しているアルバムでは、もっとブルース・ベースだったのが、バックのバンド、ザ・ハニーベアーズを控えることでより明確にファンキーな路線を意識し始めたのではないかと想像する。が、彼らもまた、どこかで過去の焼き直しではない微妙なロック・タッチがいい味を与えているのだ。ヴォーカルであり、顔であるブラック・ジョー・ルイスの声がいい。どこかで、ジャニス・ジョプリンを男にしたようなタイプで、ギタリストでもある彼のギターにも強力なロック指向を感じるのだ。そのあたりが受けているんだろう、なんでも、このところ、急速に脚光を浴びるようになったんだとか。
それを決定的にしたのが最新作、『Tell 'Em What Your Name Is!(テル・エム・ワット・ユア・ネーム・イズ!』。まぁ、だまされたと思って、聴いてみてくださいな。ホットでじわっと汗を感じさせるような、このライヴの魅力をぎゅっと凝縮してくれているのがこの作品。絶対に、損はさせません。
comment and photos by hanasan
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