South by Southwest Music Festival + Conference @ Austin, Texas (18th - 22nd Mar. '09)
Feature Special SXSW 2009
Tony Joe White @ The Parish, Austin (18th Mar. '09)

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初めてトニー・ジョー・ホワイトを体験したのが2年前の渋谷クラブクアトロ。こんなに早く彼のステージを再び目の当たりにできるとは思いもよらなかった。しかも、会場となったのは、あの渋谷クラブクアトロとほとんど同じようなサイズだ。ひょっとすると、長蛇の列で取材できないのではないかとも想像していたのだが、まるで肩すかしを食らうようにすんなりと中へ。最前列で撮影することになる。
なんでも26年ぶりだったという日本でのライヴはドラムスとトニー・ジョーだけの構成。それでも、これでもかというほどにその魅力を見せつけてくれたというのは、あのときのレポートに書き残している。とはいっても、地元、アメリカでのライヴ。となれば、バックにバンドを控えて出てくるのではないか... と、期待していたんだが、この日はキーボードが加わったのみ。それでも、日本で見たときと明らかに雰囲気が違う。トニー・ジョーの表情が、どこか「明るい」のだ。
さすがにアメリカだからかどうか、オーディエンスはうるさい。日本だと物音ひとつしないかのような静寂に包まれてのライヴとなるんだが、後ろの方の客は次のアーティストでも待っているのか、ざわざわとして落ち着かないのだ。二年前に同じ場所でリッキー・リー・ジョーンズを見たときには、「聞きたくないなら、かまわないけど、静かにするか出ていってくれない?」と彼女がぶち切れていたのだが、トニー・ジョーは全く意に介さないようにステージを進めていった。
というよりは、そんな雰囲気を楽しんでいるかのように、「のっている」のがよくわかるのだ。ギターを弾くアクションが日本で見たときよりも遙かに派手で、トニー・ジョーの身体が、文字通り、揺れるようにロックしている。おそらく、そのあたり、写真をチェックしていただいたらわかると思う。ニヒルな彼が笑みを浮かべているものをワン・カット使っているんだが、彼が笑みを浮かべたのは一度や二度ではなかったように思う。
ひょっとするとキーボードのおかげなのか、あるいは、ざわついているオーディエンスのせいなのか、それとも、本人のノリが理由なんだろうか、この日のライヴは日本で見たものよりも遙かにワイルドだったというのが正直な感想。しかも、あまりのにのめり込んだのか、時間の調整ができなくなっていたようで、唐突な感じでバックのメンバーに時間切れを指摘される始末。結局、十八番となる名曲、「ポーク・サラダ・アニー」を最後に残していたようなんだが、それをフルに演奏することはなく、なにやら中途半端な幕切れとなった。が、それでもファンを昇天させるには充分すぎるほどロックさせてくれたのがこのライヴ。実を言えば、同じ時間に取材したいアーティストが重なって迷っていたのだが、あっちを選ぶことなく、この場にいて本当に良かったと思う。
comment and photos by hanasan
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