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@ 朝霧アリーナ (5th Oct '08)

- ピューパ - 羽が舞い上がるまでの成長を描写する


Pupa
 朝霧に吹く冷たい風さえも、ピューパが作り出す柔らかな音色の雰囲気を高めていく。そして、電子音は水の流れや木々の囁きを表すかのように、辺りを静かに漂いながら温和な空気を充満させてくれる。2日間の中で、最も静寂な時間だったのではないだろうか。主張し合うことなく共鳴し続ける彼らのサウンドは、意識が遠のいてしまうかと思うほどに浸ることができるのだ。

Pupa バンド名は、さなぎが羽をようやく広げて、飛び立とうとする直前の姿を意味し、初心に戻るという気持ちを示しているのだという。そんな話しを聞いていたからか、スタートすると同時に連想してしまい、彼らと重ね合わせては、遠くから眺めていたように思う。同じように、目を離さずにじっと見つめている人達を多く見受けられた。

「年はとっているけど、新人バンドです」という中心人物の高橋幸宏。衣装は、トラッドとミリタリーをコンセプトとして、彼がデザインを手がけたとのこと。それを身につけた他のメンバーも含めて、それぞれキャリアのある人達で結成されている。日本のフォーク・シンガーであり尊敬してならない高田渡の長男でもあるマルチ弦楽器奏者の高田漣から、ザ・コーネリアス・グループのメンバーで鍵盤弾きの堀江博久など取り上げると切りがない。ただ、だから新しい一歩を踏み出したかったようだ。

Pupa その6人は、ひとりずつメイン・ヴォーカルを交代していくのだが、少し寂しさが織り込まれたメロディー自体は、一度も前へ出ることなく繊細に音と一体化してしまう。過ぎ去ってしまった別れを振り返った楽曲の"タメイキ"は、まるで秋を告げたかのような余韻を伴い儚さを引き立てていく。それに、途中から降り出してきた雨すら輝いて見える"エニーホエア"では、原田知世の優しい歌声を聴くことができた。自然が溢れる言葉が散りばめられているからこそ、そう思うのだろう。

 しっとり鳴り出すイントロから演奏されるのは、ラストでもある"ニュー・オーダー"である。おわりがあるから、はじめることができるというメッセージには、人の成長する様を感じると共に、若葉が芽吹いていくかのような映像をイメージさせてくれる。はたして、自分の目線の先は前を向いているのだろうか。見つめ直さずにはいられないぐらい純粋に、体へ溶け込んでいった。

 彼らは、11月からフローティング・シックス・ピューパと題し、大阪から福岡へ向かい東京に戻ってくるというライヴ・ツアーを行っている。タイトルを日本語に置き換えると、浮遊する6人のさなぎ。何度でも一からの彼らに出会えそうだ。

 ピューパという名の由来こそが、彼らの音楽であるともいえる。まさに、旅立つ瞬間を描いているようであった。


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