Sun Set Live 2008 @ Keya Beach (5th to 7th Sept. '08)
- Oki Dub Ainu Band -

   |
 |

北海道から九州の地に降り立ったオキ・ダブ・アイヌ・バンド。その距離がどれほどあろうと、人の血に脈々と流れるルーツに根ざした音楽に壁はない。伝統の楽器、トンコリを奏でるアイヌ、フロントのオキと居壁太のバックに控えるのは鉄壁のリズム・セクション、ヒロヒサのベースに沼沢尚のドラムス。さらに、その魅力を完膚無きまでに打ち出すミキサー、内田直之とのコンビネーションは、おそらく、本人達でさえ予想していなかったほどの反応をオーディエンスから引き出していたように思う。実に、それを口にしたのがステージも終わりに近づいた頃のオキ。嬉しそうに、南の島、福岡のオーディエンスにほほえみかけていた。
けっして一般的ではない楽器を中心に、けっしてポップではない珍しいスタイルの音楽がすんなりと受け入れられた思えたのがこのとき。その理由は、ひょっとして豊かな緑と海が生み出した環境の下に開かれるフェスティヴァルならではの空気のせいかもしれないが、一方で、16年目になるこのフェスティヴァルで培われてきた精神性を忘れてはならないだろう。環境だけでこの空気が生まれるのではなく、有象無象の意志がそこに関わっていると思えるのだ。だからこそ、アイヌとジャマイカと、その他さまざまなものが入り交じった彼らのハイブリッドでありながら、ルーツに根ざした独特の音楽がすんなりと受け入れられたんだろう。
そのオキ・ダブ・アイヌ・バンドは精力的なライヴ活動を続けていて、9月26日には札幌で、スカの伝説、スキャタライツと同じステージに立っている。加えて、今年の朝霧ジャムにも登場することになっている。もし、彼らを未体験であれば、どこかで聖なる力を感じさせる富士山の裾野で彼らをチェックしていただければと思う。
comment and photos by hanasan
|
|
REVIEWS &PHOTOS
overall photo document
photo reports &reviews
on the 5th
on the 6th
on the 7th
mag files :Sunset Live
Staff database
|
|