サンセット・ライヴ2008 @ 芥屋海岸(5th to 7th Sept. '08)
- intro -
地元、福岡で活動する写真家、sugutaが初めてサンセット・ライヴと呼ばれるフェスティヴァルのレポートを届けてくれたのは2006年。とはいっても、そのとき見ることができたのは数バンドのフォト・レポートのみということもあり、これが素晴らしい「祭り」だと実感するまでには至らなかった。が、それを思い知らされてくれたのが、初めてこの地に足を踏み入れた昨年。そのときの衝撃やこんな「祭り」を見つけることができた喜びは、昨年の特集でのイントロに書き残している。どこかで朝霧ジャムにも似たニュアンスを持ちながらも、サンセット・ライヴに漂うのは南国特有ののんびりとした空気。加えて、なにやら「村祭り」的な雰囲気も嬉しい。さらに、完全に手作りで始まり、16年目を迎えた今年もその「手作り感」が全く失われてはいないところにも大きな魅力を感じるのだ。
そんな村祭りのようなこのフェスティヴァルの存在を聞きつけて、今年は東京から2名、大阪から1名の写真家が福岡に飛んで、前述のsugutaと4人での取材と相成った。そのおかげで昨年を遙かに超える数のアーティストのライヴをカバーすることが可能となり、この特集のヴォリュームも大きくなっている。加えて、時間的な余裕が会場を、そして、「祭り」をじっくりと観察することも楽しむこともできたように思う。
15周年を迎えた昨年との大きな違いはサンセットと呼ばれる新しいステージが加えられていたこと。誰かが「三つ目だからサンセット」なんてだじゃれを飛ばしていたんだが、フェスティヴァルの名前を持ってきたこれが、どこかで象徴的な存在に思えたのは、ひょっとすると、こちらの身勝手な想像力の賜物のせいかもしれない。が、木材ではなく、1年草の竹をメインの素材として小屋を造っていたあたりの気遣いが嬉しかった。ビーチ・ステージに近いこともあって、ちょっと音がかぶることもあるんだが、タイムテーブルをうまく組むことで、音のかぶりを最小限に抑え、アーティストたちがアットホームな雰囲気のなかででライヴを披露してくれたのが印象に残っている。
また、会場の入り口に集中しているのがNGOやスポンサー関連のブース。そこから中に入っていくと、企業然としたブースはほんの一握りで、個性的な店の数々がグルメ心をくすぐってくれるのだ。濃厚な豚骨スープが絶妙なラーメンから地元の素材を使った丼物に沖縄料理からジャマイカのジャーク・チキン... 店によってはテーブルも用意され、料理をするおばちゃんやおじちゃん達と会話を交わしながら、舌鼓を打つことができる。なんと贅沢な時間が用意されていることか... しかも、彼らとの会話からもこの祭りが地元にしっかりと根を下ろしているのが伝わってくる。当然ながら、ビジネスも重要なんだろうが、それを越えた彼らの祭りへの愛情を感じるのだ。
さて、今年はほんの一瞬雨粒が落ちてきただけで、好天候に恵まれたのがサンセット・ライヴ。時には灼熱の日差しに見舞われ、砂塵のおかげでカメラに埃が入り込むということもあったのだが、誰もがにこやかに三日間を過ごすことができたように思う。そんな様子をこれからじっくりとレポートしていこうと思う。
|
photos by hanasan
|
|
REVIEWS &PHOTOS
overall photo document
photo reports &reviews
on the 5th
on the 6th
on the 7th
mag files :Sunset Live
Staff database
|
|