コネクト・ミュージック・フェスティヴァル 2007 @ インヴァレアリー・キャッスル (31st Aug to 2nd Sep'07)
- キング・クレオソート : 〜ステージとオーディエンスとの距離〜
エイリアンズの興奮をもうしばらくそのまま満喫していたい気分だったけれど、怒濤のステージの最後にゴードン・アンダーソンがセカンド・ステージに全員今すぐ行け! とダッシュで去っていったことで、キング・クレオソートが始まっているでは、とハッとしてマニキュアード・ノイズを早々に後にした。いつしかみたいに、キング・クレオソートのステージにゴードンが乱入し、ケニーとの兄弟共演が観られてしまうんじゃないかという嬉しいハプニングを少しだけ期待して……。今回はキーボードを除く4人という構成で、ケニーの隣にいるのは、ロンドンでのライヴと同じくル・ボン・ジュールではなく、ネイサンという男性だった。
ロンドンでのニュー・アルバム『ボムシェル』お披露目ライヴは本当に特別なセットだったようで、この日はこれまでのアルバムからの曲がバランスよく配置されたセットで、新旧のキング・クレオソートをあらためて総括できる流れでもあった。そのなかでも新曲"ユーウ゛・ノー・クルー・ドゥ・ユー"の際立ちようは格別だった。"ユーウ゛・ノー・クルー・ドゥ・ユー"だけの格別さとは、みんなのうたという部分だった。これまでそういう曲がなかったわけではない。"678"だって"ジャンプ・アット・ザ・キャッツ"だって、みんなでいっしょに歌っている。でも、どちらかというとしっとりと聞き入りたい、見入りたい曲が多かったのだけれど、この曲にはそれに加えてシンプルなコード進行ながらに人を踊らせる要素が織り込まれていたからだった。
スコットランド狭しと言えども意外に広い。キング・クレオソートの拠点はスコットランド東部のファイフやセントアンドリュースになり、グラスゴーとはまた違った音楽シーンで活動している。その中心となる自身のレーベル、フェンス・レコーズから派生したのであろう、フェンサーと呼ばれるファンがすでにビールを片手にご機嫌に、ケニーやジョニー野次を入れていた。ステージは見上げるほどの高さがあるし、オーディエンスとの間にはフォトピットがあり、柵がある。そしてオーディエンスを監視するかのように怖い顔をした警備員も立ちはだかっている。なのに、ライヴというよりはバスキングでパフォーマンスする人と、それを目の前で観ている人たちという感じだろうか。そのアーティストとオーディエンスという関係性が異質にみえる……アーティストとオーディエンスという与えるものと与えられるものというギウ゛・アンド・テイクの関係性があって、どこかアーティストは偉いものという図が当然というふうに映るライヴが多いけれど、キング・クレオソートのライヴを何度観てもそういうアーティストの厚かましさを感じることがない。その光景こそが私が肌で感じたかったフェンス・レコーズの、そしてキング・クレオソートの姿だったのだ。
1年で2回もキング・クレオソートを観ることができた。しかも今回は特別なセットと、フェスでのライヴ……次はいつ観られるかはわからないけれど、CDをどれだけいいプレイヤーで何百回聴き込んでも絶対に理解することのできない空気がここにある。でも、理想はセントアンドリュースの小さなパプで音を拾うための機材なんて必要ないキョリで観ることなのだけれど、お楽しみは次の機会に残しておこうじゃない。 |
report and photos by kuniko
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Connect Music Festival 2007 (intro)
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mag files : King Creosote
ステージとオーディエンスとの距離 : (07/08/31 @ Inveraray Castle, Argyll, Scotland) : review by kuniko
キング・クレオソートがいるべき場所 : (07/08/29 @ Bar and Kitchen, London) : review by kuniko
review : (06/08/18 @ The Green Man Festival, Wales, UK) : review by kuniko, photos by izumikuma
photo report : (06/08/18 @ The Green Man Festival, Wales, UK) : photos by izumikuma
photo report : (03/09/28 @ Lock 17, London, UK) : photos by izumikuma
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