朝霧ジャム : イッツ・ア・ビューティフル・デイ @ 朝霧アリーナ (7th Oct. '07)
ヴェリー・ビー・ケアフル - 酒と人、両方飲み干すにぎやかし -
ムーン・シャイン・ステージではリコの息づかいが刻まれた、こだま和文 with 1945 a.k.a. クラナカの演奏による"ワンダフル・ワールド"の余韻が横たわり、オーディエンスは時間を忘れていた。マッタリと浸って存分にとろけ、隠しきれないニヤニヤを浮かべている間に、ステージでは酔うた親父たちがぞろぞろと出てきて楽器を手にとり、笑いながら言葉を交わす。しばらくしてその酔っぱらい達は生きたリズムをはべらし始め、ヴェリー・ビー・ケアフル(以下、VBC)という名前を持つにぎやかし集団へと変わっていく。スカよりもクセのある土のビートが原っぱへと駆け出していき、僕らは体を揺らしていく。
ギロ(グィロ)が刻む独特なリズムの尻には爪のような跳ねっ返りがあり、たやすくオーディエンスのこころを引っ掻けては釣りあげていく。アコーディオンが生み出す呼吸とボンゴの足音の裏には、地味ながらも安定感抜群なベースラインが控え、バンドそのものを根こそぎ持ち上げてくる。ヴォーカルやコーラスだけが古いテープのようにヘロっていて、焚き火の輪の中で生まれるセッションか、あるいはやさぐれた旅人が歌うハナウタのような響きを持っている。MCはといえば「べろんべろん」や「ぐでんぐでん」だの、酒にまつわる(それも度を超した時に使うものだ)ものばかりで、こちらは失笑を禁じ得ない。朝霧直前に行なわれたジャパン・ツアーの様子が、ありありと目に浮かぶというものだ。
オーディエンスは土と火のリズムに突き動かされ、朝霧アリーナの夜が提供する寒さをはねのけ散々踊る。クンビアの生み出す隙間にステップを挟んで思い思いのパートを増やしていく。やがて熱はステージへと返された後、再びオーディエンスへと戻るという具合に、リズムは絶え間なく循環していく。
アンコールが終わりライヴの終了を告げるアナウンスが流れても酔狂(酔ったのは酒だけじゃない)どもは枯れた声で叫び続ける。すると袖の大将が促す形で再びメンバーが登場、電気を使わない本物の生音であり予定調和ではないアンコールが流れ出し、一旦は諦めたオーディエンスも微かに聞こえる騒ぎにあわてて踵を返して何ら増長されていないVBCを受け止める。ここに終らない夜が始まり、ステージ脇でのアンコール3回目が、酔ったダンテ (パーカッション) が道に迷ったあげく我々のテント辺りでセッション参加…となったのだ。ダンテだけではなく、メンバーそれぞれがどこかで何かしらの騒ぎに参加していたのだろうと強く思うのだ。 |
comment by taiki and photos by naoaki
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2007
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