ストリート・ビート・フェスティヴァル 2007 feat. バンダ・バソッティ、ボイコット、DDR、和気優 & ソウル・フード・インターナショナルズ・ロックステディ・レヴューとドクター・リン・ディン @ オーディトリアム・フロッグ, フィレンツェ (26th Apr. '07)
- part2 - 六角形の中心に出来た渦 -
青空が見える野外ステージでは感触が掴みづらかったのだろうか、この日のフィレンツェ、オーディトリアム・フロッグでのDDRは肩の力が抜けのびのびとライブをしているように思える。メロコア直系のサウンドで、後に続くバンドに負けまいと必死になって演奏している。ネーナの"ロックバルーンは99"のカバーもそつなくこなし、ぎこちなさが見えた前日のライブが嘘のようにみちがえているのだ。ひとことで言ってしまえばメロコアなんだけれど、イタリア語がまた別の雰囲気を持たせている。
ボイコットは出番のギリギリまで何かしら演奏していて、特にコスタのギターからは"ピンク・パンサーのテーマ"やガンズ・アンド・ローゼス"スウィート・チャイルド・オブ・マイン"がどこへ行っても必ず鳴らされる。きっと彼自身の調子を計るバロメーターとしてあるのだろう。このボイコット、スペインではパンクとして括られているようだが、ある時「ラウドネス、タカサキ」と口にしエア・ギターを始めたことがあるから、どうもハードロックの流れの中から生まれ、パンクやスカ、そして民謡などを吸収していったバンドなのだろう。暴走機関車のようなサウンドでゴリ押し、ミュートで止まって野太い絶叫がこだまする……そんなぶち切れ具合を見せたかと思えば、子供の声が鳴り響きラララとハミングしたりと、とにかく曲ごとにドカドカ色を投げこんでいて、ベテランらしい膨大な数の引き出しに圧倒される。「ハードロックなんて、とうの昔に卒業して…」などと思っていたんだが、ボイコットはスカだろうがパンクやハードロックだろうがまったく立ち位置を変えずに演奏するから、いつの間にかこちらもジャンルそのものが曖昧になったように感じてしまうのだ。
ドクター・リン・ディンとソウル・フード・インターナショナルズ・ロック・ステディー・レビュウは、またしても反則カバーで大騒ぎだ。トゥーツ&ザ・メイタルズの"ジョン&ジェームズ"に、ジャクソンズの"エンジョイ・ユアセルフ"はスカ調にアレンジ。スキンヘッドのドクターがニワトリのように胸を張り、身振り手振りを交えて深く歌い上げる。こめかみには血管が浮き出て、顔はピンクに染まり、手を緩めることのない完全主義者は「ポウ!」という叫びをつけてアクセントを残していく。カッティングに合わせて腕を振り、ステップを踏む。熱く踊る中に吹き抜ける涼しい風を感じた。
昨夜のガッターティコでイタリアという土地に息づく「反体制」を感じとり、今回のセットはボビー・フラー・フォーの曲でザ・クラッシュもカバーした"アイ・フォート・ザ・ロウ"を組み入れてきた和気優。アコギの弦を打ちのめすスタイルは、テレキャスターをかきむしっていたジョー・ストラマーと確かに重なる。サングラスに遮られて見えないけれど、その奥には睨みつける目があると信じている。イタリア人からしたら、馴染みの曲と主張をドレッドロックの外国人がギター一本で歌いやがるのだからたまらない。和気優が放ったパンチは、見事にフィレンツェを打ったのだ。
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「満員になってないなぁ、いつもならパンパンなのに」と毎年同行しているhanasanの、いちファンとしての本音を聞く。ちょうど休みが続く時期ということが影響していたようだが、それでも軽く400人はいると思う。スペースが空いていようが、そもそもバンダ・バソッティは手を抜くことなど知らないから関係ないけれど、会場の端から端までが沸き立つ光景ってのはファンにとって嬉しいものだ。滝のような汗を流して叫んだり飛び跳ねては、期待値をはるかに越えるライブというか、団結を確認する共同作業をすること自体が大切で、モニターに被さるオーディエンスの体や、突き上げられる拳がそれを証明している。喧嘩の真っ最中のような顔をした者ばかりがそこにいるから、気の抜く暇などないのだ。
フルコーラスの大合唱は、ライブと知らなければ怒号と間違うほどの迫力を持ち、幾何学的な形をしたハコの中でハウリングを起こしていく。ホーンの号令で、ポーグスの"フィエスタ"をワルツの3拍子にしたような曲"カラビナ30-30"が始まると、膝をつかって体を伸び縮みさせながら、体を右へ左へと揺らしていく。「ララララーララーラララ」というハミングから歌詞を口ずさみ、いよいよ中盤の沸点へ。サンドカンはこの日一番の膨れっ面で、音階のないトロンボーンをギリギリの高みまで引き上げる。オーディエンスも限界などまるで考えずに歌って踊って、片方どちらかにすればいいのに、両方同時にやってしまう。ピッキオも負けてなるものか、とモハメド・アリのような軽やかなフットワークを見せ、腕を振り上げて応戦。ハコ全体から、きれぎれでがさつなヴォーカルが立ちのぼるのだ。
眼鏡が印象的なローディと肩を組んで踊り、共にインチキなイタリア語で叫ぶ。ひとりでいたら意味はまるで解らなかっただろうけど、オーディエンスの反応こそが最高の翻訳機となってくれるのだ。最後には、バンダ・バソッティも楽器を置き、皆して歌う。相変わらずがさつなコーラス。でも、生身を絞って張り上げているから、どんな歌声よりも芯に響いてくるのだ。
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report by taiki and photos by hanasan & taiki
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mag files : Boikot, You Waki & Banda Bassotti
六角形の中心に出来た渦 : (07/04/26 @ Auditorium Flog, Firenze) : review by taiki, photos by hanasan
古都、フィレンツェへ : (07/04/26 @ Auditorium Flog, Firenze) : review by taiki, photos by hanasan
イタリア解放記念日で幕開け : (07/04/25 @ Muse Cervi, Reggio Emilia) : review by taiki, photos by hanasan
Street Beat Festival 2007 - intro - : (07/04/25 @ Muse Cervi, Reggio Emilia) : review by taiki, photos by hanasan
photo report : (07/04/25 @ Muse Cervi, Reggio Emilia) : photos by hanasan
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Street Beat Festival
2007
review feat DDR, Soul Food International's Rocksteady Revue feat. Dr. RIng DIng, You Waki & Banda Bassotti (28th Apr. @ Villaggio Globale, Rome)
review feat DDR, Soul Food International's Rocksteady Revue feat. Dr. RIng DIng, Boikot, You Waki & Banda Bassotti (27th Apr. @ Estragon, Bologna)
review feat DDR, Boikot, Soul Food International's Rocksteady Revue feat. Dr. RIng DIng, You Waki & Banda Bassotti (26th Apr. @ Auditorium Flog, Firenze)
intro + photo document & review feat Cicso, DDR, Soul Food International's Rocksteady Revue feat. Dr. Ring Ding, Boikot, You Waki & Banda Bassotti (25th Apr. @ Muse Cervi, Reggio Emilia)
2006
Banda Bassotti (8th Apr. @ Zapata, Genova)
Talco & Banda Bassotti (7th Apr. @ C.S.A. Paciana, Bergamo)
Banda Bassotti (4th Apr. @ Piazza Mercato, Marghera)
Brigada Flores Magon & Banda Bassotti(1st Apr. @ Villaggio Globale, Rome)
2005
Bombshell Rocks, The Slackers & Banda Bassotti (19th Mar. @ Villaggio Globale, Rome)
Bombshell Rocks, The Slackers & Banda Bassotti (18th Mar. @ Babylonia, Ponderano)
Bombshell Rocks, The Slackers & Banda Bassotti (17th Mar. @ Teatro Polivalente Occupato, Bolgna)
Bombshell Rocks, The Slackers & Banda Bassotti (16th Mar. @ Auditorium Flog, Firenze)
2004
Sandokan & Manicomio Latino, Doberman, Banda Bassotti & Burning Heads (25th Apr. @ Museo Cervi in Reggio Emilia)
Sandokan & Manicomio Latino, Burning Heads, Doberman, & Banda Bassotti (24th Apr. @ Villaggio Globale, Rome)
review feat. The Movement, Fermin Muguruza & Kontrabanda, & Banda Bassotti (17th Apr. @ Leonkavallo, Milan)
review feat. The Movement, Fermin Muguruza & Kontrabanda, & Banda Bassotti (16th Apr. @ Ku.Bo, Bolzano)
review feat. The Movement, Fermin Muguruza & Kontrabanda, & Banda Bassotti (15th Apr. @ Estragon, Bologna)
review feat. The Movement, Fermin Muguruza & Kontrabanda, & Banda Bassotti (14th Apr. @ Auditorium Flog, Firenze)
2003
Brahman & Banda Bassotti (19th Apr. @ Paci' Paciana, Bergamo)
Brahman & Banda Bassotti (18th Apr. @ Zapata, Genova)
review feat. Brahman & Banda Bassotti (17th Apr. @ Giornata dell'Arte e della Creativita Studentesca, Pisa)
The Unity Squad, Rude Bones, Mongol 800 & Banda Bassotti (12th Apr. @ Villaggio Globale, Rome)
Betaggari, Brahman, Banda Bassotti & Obrint Pas (11th Apr. @ Villaggio Globale, Rome)
review feat. Dobernman, Capdown & Banda Bassotti (29th Mar. @ Leonkavallo, Milan)
Capdown, Doberman & Banda Bassotti (28th Mar. @ Pedro, Padova)
Doberman, Capdown & Banda Bassotti (27th Mar. @Container, Bologna)
Capdown, Doberman & Banda Bassotti (26th Mar. @Auditorium Flog, Firence)
2002
Banda Bassotti with Brahman, Senza Sicura, & King Prawn (6th Apr. @Villaggio Globale, Rome)
Banda Bassotti with Brahman, Senza Sicura, & King Prawn (5th Apr. @ in Padova)
Banda Bassotti with Brahman, Senza Sicura, & King Prawn (3rd Apr. @ Auditorium Flog, Firenze)
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