South by Southwest Music Festival + Conference @ Austin, Texas (13th-18th Mar '07)
Feature Special SXSW 2007
Casa De Chihuahua @ 6th Street

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なんでも去年もここで演奏していたんだそうな。フェスティヴァルの中心街、6番通り。ここでフェスティヴァルの間、幾度も目撃したのがこのバンドだった。なんでもニューヨークはブルックリンからやってきているということで、生楽器でスキッフルからジャグ・バンドといった趣で演奏を繰り返す。といっても、その出で立ちから感じるのはパンク。だからなんだろう、彼らに関するウェッブ・サイトを検索していると「ジプシー・パンク」なんて言葉も目に入ってきた。
それほど彼らが知られた存在ではないはずなんだが、演奏している場所が場所だけに、おそらく、最も多くの人々に目撃されたのがこのバンドではなかったかと思う。なにせ、どの小屋に行くにしても、必ずと言っていいほど横切ることになるのがこの通りだ。否応なしに彼らの前を通り、あまりの楽しさに足を止めてしまうのだ。世界中のレコード会社が小屋を借りて、ただ酒におつまみ付きでいろいろなバンドをプロモーションをしているんだが、そんな連中を後目に「一番おいしいところ」をかっさらっていたのが彼らなのかもしれない。テレビの取材がやってくれば、最高のバックグランドとして彼らを選ぶ。大金をはたかなくても、彼らの音楽が確実に最も多くの人の目にさらされるのだ。そんなこともあるんだろ、人混みが増えてくる夜になると、彼らの他にもここそこに多くのバンドが出没して演奏を始める。が、飛び抜けた魅力を感じさせたのがこのカサ・デ・チワワ。CD-Rに焼いた1枚10ドルのCDがけっこう売れていたし、なにを隠そう、筆者もそれを入手したひとり。これをiTunesで読みとれば、きちんと曲目も出てくるし、インディ系の店でこのアルバムが売られているらしいことも調べていくとわかってきた。
ウォッシュボード(洗濯板)の表面をスプーンでなでるようにして、あるいは、叩いて音を出す。ベースは洗濯おけのまんなかに穴をあけて、そこから伸びた弦をモップの棒の先端に結びつけるというもの。その昔、金のなかった貧乏人たちがこうやって楽器を作り、遊んでいたのだ。それでもとてつもなく素晴らしい音楽を奏でることができる。電気がなければ演奏できない楽器ではなく、生だからこそどこにでも出没することができて、演奏することができる。ピート・シーガーの曲をカバーしたブルース・スプリングスティーンの最新作、"ウィ・シャル・オーヴァーカム:ザ・シーガー・セッションズ"のDVDで、フォークは元来パンクなんだ... といったニュアンスのことを彼が語っていたと思うんだが、それをそのままやっているのがこのカサ・デ・チワワ。大きなホールで演奏した著名アーティストやレコード会社の宣伝でやってきたどのバンドよりも楽しませてくれたのが彼らだった。さて、彼らは来年もここに来るんだろうか?
comment and photos by hanasan
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