ピース・ミュージック・フェスタ!辺野古2007 @ 辺野古ビーチ、名護 (24th to 25th Feb '07)
- イントロ -
まるでデコレーションのように見えるのが辺野古(へのこ)の浜を分断する有刺鉄線だ。その鉄線にからみつけられているのが、基地をなくせ、海を守れという願いの込められた無数のメッセージ。それが寒々とした「壁」を覆い隠してはいるのだが、この向こうは巨大な米軍基地であり、とてつもない量の弾薬が置かれている倉庫があると聞いた。昨年に続いて開催された「ピース・ミュージック・フェスタ!辺野古2007」の会場となったのはその有刺鉄線のこちら側だ。
約一ヶ月にわたって開催の準備に向けてこの浜あたりで寝泊まりしていたスタッフが書き続けたブログを見ればわかるんだが、この有刺鉄線の向こうに戦車が並べられ、その戦車の大砲がこちら側に向けられたとき、彼らがどんな思いを抱いたか... それは体験した人でなければわからないだろう。情報として沖縄のことを「知った」かのように思えていても、実際にこの地にやってきて、現実を体験すると、ここに生きる人たちの気持ちの一端を確実に実感することができる。
この近所のバーは「アメリカ」であり、まるでハリウッド映画に描かれたヴェトナム戦争時代のハノイだった。兵士たちが我が物顔で「アメリカを謳歌」し、なにやらこちらは植民地のように感じるといえば大げさか? 高速道路を走っていると「流れ弾に注意」なんて看板が出てくる。そんなものに注意のしようがないのは当然のこと。それで事故にあったらどうなるのか? 沖縄国際大学に軍用ヘリコプターが落ちた04年8月、周辺が米軍に封鎖されて、大学関係者も日本の警察も政府の職員さえも中に入れなかったことを覚えている人もいるだろう。
きわめて冷静な目でこの現実を見つめたとき、ここはアメリカの植民地であり、同時に、日本に奪われ、捨てられた島なんじゃないかという結論に至らざるを得ないのだ。日本中にある90弱の米軍専用施設と区域に関していえば、その75%を押しつけられ、沖縄本島の20%近くが米軍のために奪われた島。辺野古の海岸に来てわかったんだが、ほどんとがキャンプ・シュワブに飲み込まれているというのに、わずかに残された浜と海がさらに奪われようとしていたのだ。
「これ、見た方がいいよ。これを見てから取材した方がいいよ」
と、ソウル・フラワー・ユニオンの中川敬から受け取ったのは琉球朝日放送が制作したドキュメンタリーだった。ジュゴンが住み、ここでしか見つからない生物もいる、地元の人たちとって「命の海」を潰して、海上基地を建設するという動きを阻止したのはそこに住むじぃちゃんやばぁちゃんやおじちゃん、おばちゃんたち。彼らが命をかけて座り込みをして、この動きに対して闘っていたことを知った。彼らが限界に達しようとしているとき、日本中から若い世代の人がその戦いの渦に飛び込んでいったという話も伝えられている。幾年にも及ぶその戦いの結果、ここでの基地建設はなくなったらしいが、そこで出てきたのが代替え案。今度はその近く、キャンプ・シュワブ沖の大浦湾を埋め立てて基地建設に向かうということで、再び島の人たちが脅かされているのだ。
「ホントは、こんなこと、したくないし、せんでもええようにならなあかんねん」
今回のフェスティヴァルの主催者のひとりとして名を連ねている伊丹英子がこんな言葉を口にしていたのが印象的だ。基地をなくせ、軍隊は出て行けと叫ばなければいけない現実がある。そのことを話すことさえもがはばかられ、沖縄の人たちや家族でさえをも分断しているという悲しさもある。それもこれもここに基地があるから。そんなことをなにも考えないで「生きていることを感じる」フェスティヴァルを開催できればいいんだろうが、今回のこれはそれではない。ただ楽しむにはあまりにも重たい現実があり、だからこそ、厳しい言葉がステージかあら投げかけられるのだ。
「爆弾が落ちるかもしれんところに、誰が観光に来るかぁ!」
と、同じく主催者のひとり、デューディ・フリー・ショップの知花竜海がステージから言い放った言葉が頭にこびりついているのだが、その通りだと思う。それなのに、まだ、基地を作ろうとする米軍、日本政府、政治家たちに対して、我々はどう向かえばいいんだろう... いろんなことを考えさせられた辺野古の数日間。今回は写真レポートを中心にこれから少しずつでもアップしていこうと考えている。
なお、出演順に右側にリンクを準備はしていますが、この時点ではまだ全くアップされてはいません。用意ができ次第、順次、トップページでご報告していきます。
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comment and photos by hanasan
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