朝霧ジャム - イッツ・ア・ビューティフル・デイ - @ 朝霧アリーナ (7th to 8th Oct '06)
- クラムボン -
リハーサルの時点で、多くのオーディエンスがステージ前に集まり始める。早くから集まった人たちの期待に応えるかのように、サウンド・チェックの段階で早くも演奏を始めた。披露されたのは先日発表されたカヴァーアルバム、『ラヴァー・アルバム』より、"ザッツ・ザ・スピリット"。予想外のファン・サービスに、オーディエンスは歓声で応えた。これに勢いづいたのか、「もう1曲やっちゃおうかな」という原田郁子の言葉とともに"フォルクローレ"も披露する。ノリで始まったとは思えない厳かな曲に、思わず息を飲んだオーディエンスも多かったのではないだろうか。
リハを終えて数分後、改めてステージにメンバーが登場する。前日までの天候を考えると、あり得ないくらいの好天気と言えるだろう。満面の笑みを浮かべるメンバー3人と、3人に負けない笑顔で迎えるオーディエンス。照りつける陽ざしは眩しくもあるが、野外の気持ち良さを大いに演出してくれる。これ以上ないシチュエーションでライブが始まった。
"イド"では一歩一歩踏みしめるように、新曲"ザ・ニュー・ソング"では駆け抜けるように、クラムボンの音が朝霧高原を流れていく。次いでハネたドラムのリズムから始まった"シカゴ"では、これを待っていたと言わんばかりの歓声が飛び出した。
最近は男からの低い歓声が増えた、ミトがそんな話をすると、一斉にデス声がステージへ向かう…。男くさい歓声に後押しされ、"外出中"、"波よせて"とカヴァー曲を立て続けに2曲演奏。"外出中"の曲中のジャムセッションでは、個々の演奏力のポテンシャルの高さもみせた。即興演奏能力の高さと、常に新しいスタイルを追求し続けるクラムボンのライブは、何度見ても違った表情を見せてくれるので、飽きがくることなく楽しむことができる。
フェス仕様とシングル曲を多数持ってくるかと思いきや、予想外にカヴァーやアルバムからの選曲が多い。カヴァー曲に続いた"ホムンクルス"、"バイタルサイン"は昨年発売されたオリジナルアルバム『てん、』からの選曲。疾走するかの如く早いテンポとは裏腹に、どこかもの悲しげなメロディーを含む"バイタルサイン"は、どことなくライブの終盤を匂わせた。
「本当に朝霧、クラムボンで来れて良かった。みんなのために心を込めて歌います」。原田郁子のMCがスピーカーから響く。この曲を聴きに来た、という人も多かったと思う。クラムボンが朝霧JAMの締めに選んだのは"サラウンド"だった。「笑ってごらんよ、歩いてごらんよ」という歌詞が響き渡ると、この日一番の歓声が朝霧高原を埋め尽くす。引き出しの多いクラムボンだが、オーディエンス全員を笑顔にできる曲、という意味では"サラウンド"を最後に持ってくるというのは必然だったのかもしれない。それくらいオーディエンス一人一人が笑顔に満ち溢れ、幸せそうな顔をしていた。2006年朝霧JAM、気持ちの良すぎるオープニングはクラムボンによって幕を切られた。
-- setlist --
1. id / 2. THE NEW SONG / 3. シカゴ / 4. 外出中 / 5. 波よせて / 6. ホムンクルス / 7. バイタルサイン / 8. サラウンド |
report by funabashi and photos by hanasan
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Asagiri Jam : It's a beautiful day - intro - (JAP / ENG)
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