朝霧ジャム - イッツ・ア・ビューティフル・デイ - @ 朝霧アリーナ (7th to 8th Oct '06)
元ちとせ
個人的な意見だが、朝霧JAMで最も楽しみにしていたアーティストが元ちとせだった。2002年のフジロック、「フィールド・オブ・ヘヴン × 元ちとせ」という場に居合わせることができなかったことが未だに悔やまれてならない。今年朝霧JAMに元ちとせが出演するという話を耳にしたときは、声にならない感情が体の中に沸き上がった。
元ちとせの何に期待していたのか。もちろん朝霧JAMという空間で聴きたい曲もあった。が、それ以上に期待していたのは、彼女の声だった。天性、などという言葉を使うと彼女の歌うことに対する努力を無視するようだが、その声を聴くとついこんな言葉を使ってしまう。芯の通った力強さと優しさがその声にはあり、聴く者の心の底にまで訴えかけるようなパワーを感じる。2002年のフィールド・オブ・ヘヴンで、彼女のうたを聴いた人が涙を流したというエピソードを聞いたことがあるが、彼女の歌声には、たしかに人の感情をくすぐる何かがある。朝霧JAMのステージを見て、そう確信した。
今年発売されたアルバムのタイトルナンバーでもある"ハナダイロ"が披露されたのは3曲目くらいだっただろうか。空、海、地球の青色を意味し、平和をイメージさせるのがハナダイロ(縹色)だそうだが、朝霧高原で歌う彼女のキャラクターにはそんな言葉が良く似合う。続けてフェアグラウンド・アトラクションのカヴァーで"パーフェクト"。初めて彼女のライブを見る自分にとっては意外な選曲だった。少女のようなあどけない歌声は、静かに歌声に聴き入っていたオーディエンスからも自然と手拍子を誘い出す。
これだけ富士山の近くに来たのは初めてだという。MCをはさみ、"いつか風になる日"のイントロが流れ始めた。バンドも音を抑え、アコースティックなサウンドに元ちとせのヴォーカルがのる。先ほどまで手拍子をとっていたオーディエンスはただ立ちつくし、彼女の歌声に耳を澄ましていた。
最後の曲は"青のレクイエム"。キーボードだけを残し、バンドメンバーはステージから立ち去った。鍵盤による伴奏だけが元ちとせのうたを支える。シンプルな編成だが、彼女の歌声を聴かせるにはこれ以上ない組み合わせではないだろうか。
声。バンドサウンドでも曲でもなく、ただその声にこれほどまでに魅せられたのはいつ以来だろう。願わくば、もう1度フィールド・オブ・ヘヴンでその歌声を聴かせて欲しい。
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report by funabashi and photos by terumi
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Asagiri Jam : It's a beautiful day - intro - (JAP / ENG)
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