button ザ・グリーンマン・フェスティヴァル
@ グラヌスク・パーク、クリックホウウェル
ブレコン・ビーコンズ国立公園、ウェールズ
(18th to 20th Aug '06)

- 洞窟でのスペシャル・ライヴ - グリフ・リース


Gruff Rhys
The Green Man Festival それは私達のテントのお隣さんがスーパー・ファーリー・アニマルズのグリフを始めとするご一行様だったということだけがきっかけだった。2日目の昼間のんびりとテントで過ごしていると外ではウェールズ語らしき言語で電話している男性の声がしていた。へ〜、ウェールズ語やっぱり地元の人使うんだね〜もしかしてグリフだったりして。でもヒゲもじゃの人はそこらじゅうにいるし…と笑っていた。

The Green Man Festival そして3日目。この日も早朝に目が覚めまた昼までゆっくりしようかと言いながら、朝ごはんを早々に調達して食べていると、隣のティピから一人の男性が出てきた。その後姿がどうもグリフに似ている……まだこの時点ではまさかね、と思っていたら、本物のグリフだったのだ。グリフはフジロックでIzumikumaにピープル・インタビューを受けたことを覚えてくれていたのだった。こんな広いキャンプサイトでまさかまさかの再会にただただ驚いていた私たちに、「これから洞窟でスペシャルなライヴをしに行くんだけど、いっしょに来る?」と誘ってくれた。洞窟でライヴ? 単純な疑問を抱えたまますぐに出発するよ、との声に急いで荷物をまとめ、グリフの友達が私たちを乗せて洞窟へ連れて行ってくれた。

 ザ・グリーン・マン・フェスティヴァルの3日目が開催されている真っ最中にブレコンビーコンズ国立公園を後にした車は、会場から10分ほど走りクリックホウウェルという小さな町に着いた。そこで何台にも分乗していたグリフの友達が終結してきたのだけれど、その中にはスーパー・ファーリー・アニマルズのベーシストのギトもいた。再び車が走り出すと、田園を抜け山をどんどん登っていく。途中道の分岐点となる場所で車をストップさせたグリフは、ウェールズ語で「これから洞窟でスペシャル・ライヴをやるので来てね」という手書きのメッセージを何箇所かに残していった。車も対抗できないぐねぐねした道はかなりの傾斜で、運転していたグリフの友達も、お願いだからここでストップしないで…なんて半分冗談、半分本気言っている。フェスの会場から見えていた遥か遠くなだらかに広がる山に今、自分がいるのだ! 車を駐車場に止めると楽器やランタンを持ったグリフとその友達などに連なっててくてくと歩きだした。軽くトレッキングかいや登山なのか…さっきまで見ていた家も点の集合体にしか見えないし、ひとつひとつの田んぼや農場も小さな升に見えてくる高さまで来ている。その辺には放牧された羊がもしゃもしゃ牧草を食べているし、道はどんどん険しくなって一歩踏み外せば山の裾までいってらっしゃ〜い、という感じだ。さまに『ロード・オブ・ザ・リング』の光景が広がっていた。

The Green Man Festival 30分以上歩いてたどり着いたのは急な崖のようなところにある洞窟の入り口だった。登山を超えてロッククライミング状態。外気とは格段に冷えた澄んだ空気の漂う洞窟は十分な広さがあり、本当にスペシャル・ライヴには取っておきの秘密の場所のような空間だった。その中でランタンを灯し、アコースティック・ギターと風のような音が出る小さなボックスに合わせてグリフが静かに静かに歌いだした。もちろんマイクなんてない、グリフの声の他に聞こえてくるのは不規則に落ちる水滴の音だけ。カメラのシャッター音さえも響いてしまうくらい無駄な音のない中、ただただグリフの持つ声の魔力に酔いしれ、グリフが目の前にいるたった30人ほどのごくごく親しい友人へ向けて心を込め歌われた歌は呼吸をするのももったいないと思うほど神秘的だった。時に♪ららら……とグリフといっしょに歌い、何を歌おうかなぁ? なんて言いながらギターをつま弾いてみたり、なかなかキーが合わないのを笑われてみたり……ごくごく親しい友達に囲まれて歌うグリフは本当に穏やかで楽しそうだった。


The Green Man FestivalThe Green Man Festival

The Green Man Festival  途中洞窟に入ってきた一人の男性がいた。ムツゴロウさんのようないでたちでちょっと時代遅れなバンダナに長靴姿……周りからはピートと呼ばれている。Izumikumaさんに言われるまで気づかなかったのだけれど、それはスーパー・ファーリー・アニマルズのモンスターのイラストでもお馴染みのピート・ファウラーだったのだ! ほぼ1時間ほどのスペシャルなライヴを終えると洞窟を出た。ところがなかなかグリフ達が出てこない。とりあえず待っていると、洞窟の入り口とは違った方から何やら声が聞こえてくる……少し回って見てみると、グリフ達はさらに洞窟の奥へ進んで別につながる入り口からにこにこしながら出てきたのだった。「すごく狭くてこうやって(這うようなジェスチュアで)出てきたんだよ」と笑うグリフは「ここまで来てくれてありがとう」と言ってくれた。いやいや……お礼を言わないといけないのは私たち! ザ・グリーン・マン・フェスティヴァルの思い出のにとんでもなく貴重な一ページを追加することができました。本当にスペシャルな時間を私達にくれて本当にありがとう。



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The Green Man Festival 2006 (intro)



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