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@ Austin, Texas (15th-19th Mar '06)

SXSW 2006 レビュー

"Gogol Bordello"
@ Emo's Main Room (16th Mar '06)


Gogol Bordello
『訛りを奏でる義族楽団』

Gogol Bordello  フロッギング・モリー〜リヴィング・エンドと日本ではそれなりのアリーナを満員状態にできるバンドを前座に追い落としたのは、ジプシー義族、流民・難民、70'sリアルパンクス、アナーキストらが祭り好きという素晴らしき共通意識で引き寄せられて結成されたバンド、G o g o l B o r d e l l o …と書いて何と読むのか。その実、ゴーゴル・ボールデッロと読む。

 文化がわやくちゃとなったバンドの体(てい)には、ファッションデザイナーも絡んでいて、ストリートのチープさ、古代文明風の華美なアクセサリーに、スポーティーなアレンジを組み合わせて、もう異文化云々どころの騒ぎではなくなっている。そういえばSXSWへ行く前に、第2のマノ・ネグラを探すなどと言ったが、ゴーゴルのおかげであっという間に達成、そして追い越してしまった。カルチャー全てを取り込んだヤツらはやっぱり強い。

 何よりも、楽器で"訛り"を弾いたり吹いたり叩いたり叫んだりする猥雑さ。そこから浮かび上がるのは、キャバレーの喧噪だったり、せかせかしていて「お前が落としたコインはもちろん俺のモノ」的な図々しさや意地の張り合い。フロントに立つ3人の楽器__フィドルの引きつり笑いと、アコーディオンの痺れ、アコギの燻り__なんて、タイミングを合わせて打楽器に変わるし、サポーター装備済で動く気タップリの踊り子2人が出てきて、ビートの2倍速で腰をくねらせたり、反り返ったついでにHutz(Vo.&A.G)にマイクの頭を当てがわれ「ギぃヤ゛ァぁーーー!!」と濁点だらけの絶叫を絞り出してくる。アーティストとオーディエンスの距離が近ければ、ポールやストリップがなくともキャバレーは盛り上がるのだ。

Gogol Bordello  ライブが進むにつれ、踊り子はアジテーターとなって、左でシンバルをガシガシ、右でドタンドタンと大太鼓を痛めつけ、オーディエンスの頭上で打ち鳴らし始める。ヤツらがどんなにか凄いなんて、天地がおかしく感じる写真だけで十分かもしれないし、600ドルの全財産とパスポートを持ってモッシュに参加していたエピソードを語るだけでいいと思ったりもするのだが、実は「頭上で打ち鳴らす」って状況を説明したくてウズウズしている。オーディエンスの上を大太鼓が寝そべっては流れ、楽器が無くなったアジテーターは堪らずダイブし、小さな円形のステージ(=大太鼓)に乗り、それ自体をマレットで乱打していく。Hutzもダイブし、ステージに便乗してギターをかき鳴らす。しまいには、アーティスト on 太鼓 on オーディエンスの構図だけでは飽きたらず、天井の鉄骨にぶら下がる始末。アクロバティックな光景の数々はキャバレーというか、サーカスだ。

Gogol Bordello  バンドにおける最上級のアピール『ライブ』が予備知識もないまっさらな者にいきなり降りかかって、耳から目から入りこんでくる過剰な刺激物がくちゃくちゃと脳味噌をかき回したら、比較級なんて要らないのだ。マスト、ベストの言葉だけでレポートが成り立ちそうなライブを見ると、ライブの限界を疑い、常にこれを求めたくなって、商品として流れてゆくコピーの一枚などどうだって良くなる。もしゴーゴルのライブ盤が売っていても物足りないのが目に見えているから買わない。思い出してみたらいい、ここにくる大抵の人は渋さ知らズやオゾマトリの音と出会ったのは現場で、店先でもないしコンポでもないはずだ。ライブがとんでもなくセンセーショナルだったら、基準値は肉眼で見たレベルで設定されて、映像がないライブCDなんてそもそも物足りない。画が入ったDVDであったとしても「痛みも圧力もないわけでイけません」となったり「すでに家でマスカキなんてできない」体になっているはずだ。

 そういえば…アイリッシュは〜チンドンに似てるから〜日本人に受けがいい〜だと? それならば旅一座としてのチンドンと旅民族のジプシーって考えたほうが音も生活もよっぽど似てるわい。アイリッシュの切り口で攻めるフロッギング・モリーとは『SIDE ONE DUMMY』のレーベルメイト、このライブを見た翌日にSODの日本版『bullion』レーベルの担当者に偶然会ったが、その時に「フロッギンをきっかけにしてゴーゴルを日本でどうですか」と伝え済みだ。その言葉の裏には、ゴーゴルがフロッギンを喰うイメージが確実なものとしてあった、とここに断っておこう。

review by taiki and photos by sam

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