特集『コンドウトモヒロ・歌の色』
コンドウ トモヒロ @ Sapporo SOUND CRUE (21st Jan '05)
part.2 - 札幌編
「真夜中の響音」
真冬の札幌、旭川で行われた弾き語りのイヴェント"ORGANIC GALLER"(札幌)&"snow picnic "冬""(旭川)。雪が降り積もって「シーン」という音が聞こえそうな北海道の風景と、コンドウトモヒロの弾き語りがすごく合う気がして、見に行かずにはいられなかった。
初日は札幌、SOUND CRUE。賑やかなすすきののネオンから1本はずれた静かな場所にある。イヴェントのトリでコンドウトモヒロがステージに上がったとき、時計の針はすでに23時30分を過ぎていた。東京ならとっくのとうにライヴが終わっている時間だ。それでも、お客さんはしっかり会場に残っている。恐るべし、札幌・・・。これは普段なかなか観られないこのライヴを最後までしっかり見届けたい、コンドウさんの歌が聴きたい、という強い思いがあってこそだ。素晴らしい、札幌!
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そんなお客さんの気持ちと、先に出たアーティストが見せた(魅せた、という表記の方が正しいかもしれない)素敵な音楽の余韻で、会場はいい具合に暖かくなっていた。その空気を吸収したのか、歌にもリラックスした伸びやかさと力強さがこもる。冬の札幌にしっかり自分の足跡を残していきたいという気持ちが見えるようだ。
弾き語りの時に彼がまとっている雰囲気は文字で表すとすれば"温"だ。でも、今日はその中に札幌の外気温を感じさせるキリッとした空気が見える。吸い込んだ瞬間に身が引き締まるような、頭の中が冴えていくような凛とした空気。"過ぎゆく雲"で吹き鳴らされるブルースハープや、"きみはどこに?"で声だけが遠くに飛んでゆくパート、抑えていた感情を一気に溢れさせるように唄う"BAREFOOT DIARIES"etc・・・。ステージから放たれる音の力に何度もハッとさせられ、真夜中を過ぎているというのに頭と心はどんどんはっきりしてくる。
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MCが入って一旦音が途切れると、また暖かい感触が戻ってくる。前日に北海道入りして2日目、楽しいのとお客さんの反応がいいのが合わさって話す口調も滑らかだ。最後の曲”走る風のように、落ちる雨のように。”が始まると、もう一度強いテンションで張られた糸がステージに表れる。走る風のように、落ちる雨のように、そして降り積もる雪のようにあるがままの自分でいたい。曲にこもったそういう気持ちが伝わって、フロアは魅入られたようにステージを見つめていた。
最後のギターの音が消えると張りつめたものは消え、穏やかな余韻だけが残っていた。三々五々家路につく人々の表情は明るくて、その暖かな空間に浸っているようだった。
- set list -
1. 水音/2.感触/3.荒野を抜け、そして戻る。/
4.見知らぬ魂/5.過ぎゆく雲/6.きみはどこに?/
7.BAREFOOT DIARIES/ 8.走る風のように、落ちる雨のように。
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report and photo by wacchy
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