かわちながの世界民族音楽祭 〜トランス・ヨーロッパ・フェス〜 feat. FANFARE CHIOCARLIA, THINK OF ONE and KiLA @ 河内長野ラブリーホール (29th Aug. '04)
part 2 - THINK OF ONE
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フジロック・フェスティヴァル04の出演から1ヶ月も経たない再来日となったベルギーの越境旅団、シンク・オブ・ワン。もともとオリジナル・メンバーにモロッコ人パーカッショニスト(現在は脱退)がいたこともあり、グナワやモロッコの民族音楽とプログレ・ジャズ/ブラス・ロックとの融合を図った、『マラケシュ・アンバラージュ・アンサンブル』『ナフト』といったコンセプショナルなシリーズ作品を次々とリリースしてきた彼ら。今年の春にドロップした最新作『Chuva Em Po』は一転、アフリカから奴隷とともに土着音楽が流入したブラジル、その最東端ペルナンブーコ州レシーフェの地に赴き、現地ミュージシャンとのセッションを重ねて完成させたアルバムだ。
そのレシーフェからお茶目なドナ・シーラお婆ちゃんを先頭に、ルルとクリスの美貌のコーラス/パーカッションの二人と、パーカッションのカランカが合流してのステージは、レコーディングがとてもいい雰囲気で行われたのを容易に想像させるような、陽気な笑顔と家族的な親密さ、それに奔放な無軌道ぶりがよく反映されていた。見ているこっちまでがニコニコとしてしまう。
1曲目は名曲”ブラジルの水彩画”でスタート。ギターのダヴィドとベースのトマがそれぞれ傍らのシンセに向かい、いかにもヨーロピアンなというか、フランス(の文化圏)的というか、アンニュイでどこか捻くれた美的感覚を醸し出すレゾナンスの利いた合成音の、発泡酒のCMで耳慣れたメロディを奏でる。そこに軽やかなサンバ・フレヴォのリズムが徐々にスピード感を増していき、曲の半ばからの展開は一気にスリリングなプログレ・ジャズ/ロックへ。
3曲を終えた時点でステージ袖から、小走りに(というか全速力か?)ドナお婆ちゃんが登場。小さな小さな両手を突き上げてコールに応える。150cmほどの本当に小柄な体型なのだが、ステージでのこの圧倒的な存在感はどうだろうか。ちょっといがった声でパワフルに熱唱し、クルクルとドレスをはためかせながら踊る。64歳というから脱帽だ。
このドナお婆ちゃんが登場してから、シンク・オブ・ワンのステージがなんとも自由奔放なセッションへと変わる。観客も待ってましたとばかりに総立ちで、笑顔。最後はメンバーがそれぞれのパートをシャッフルし、というよりは自分のパートを放棄してスルド(よりも一回りも大きな太鼓)を担いだり、空いた鳴り物を打ち鳴らしたり、スティックを叩いたり。そのあまりにも気ままでパーティーなノリのラストは、コンセプト云々というよりもまず人と音楽ありき、といった感じだ。
人々が陽気だと音楽も陽気になる。音楽が自由だと、人も自由になれるのだ。
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かわちながの世界民族音楽祭 トランス・ヨーロッパ・フェス (04/08/29 @ 河内長野ラブリーホール) : report and photo by ken
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