TOWER RECORDS presents 「FIRE STARTER X'MAS PARTY」featuring GHOSTY BLOW、暴欲団、SOFFet and 山嵐 @ Sapporo Bessie Hall (16th Dec '03)
- 「キワモノ」からの脱却 - 暴欲団
さて、2番手は暴欲団。もちろん見るのは初めてだが、名前を聞いただけで何となく想像がついてしまうというのも凄い。さあ、お笑いクリスマスの始ま…ゴホンゴホン。愉快なクリスマスの始まりだ。メンバーはダイヤもん、早乙女てつやTHE赤まむし、つるや仁平次2、4C PONSE、Kurrari Testarossa、羅列するだけでやたらと文字数の稼げる5人組である。DJはおらず、全員がMCというスタイルだ。
挨拶代わりとばかりに、長渕のナンバーに合わせ登場。それだけで客席は大ウケ。服装は全員が白のセットアップ…と言えば聞こえはいいが、俗に言うヤンキージャージ&スウェットである。加えてタオルを振り回し、グラデーションのサングラス。ステージ上に掲げられたTOWER RECORDSのフラッグがやたら場違いに感じられる。予想はしていたが、オープニングMCからほとんどミニコント。ようやく歌うのか、と思ったら、某人気アイドルグループのヒットナンバーが流れる。さすがに予想外で、めちゃめちゃ笑わされた。 |
気を取り直してパフォーマンスが始まれば、笑いは一時封印。「なんだ、ちゃんとrapしてるじゃん」と言うのが正直な感想だった。5人編成ならではのアグレッシヴなrapで畳み掛ける。スキルはまだまだ磨く余地あり、と感じたが、早乙女だけは別だ。Rap、ムーヴともに至って正統派のハードコア・ラップスタイルで、クオリティも高い。他のメンバーもそれをよく分かっているのか、彼を中心に組み立てている。
Lyricは皆さんの想像どおりの内容である。もちろん冗談半分で作っているのだろうが、見せ方は本気と書いてマジである。馬鹿らしい事を真剣にやっている姿ほど面白い事はないと、よく知っているからだろう。 |
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ラストの"お前だけじゃねえ"など、笑いを全体に散りばめた構成。曲を知らなかったら、どこで一曲終わってるのか分からないんじゃないかと感じた。ちなみに彼らからのクリスマスプレゼントはステッカー。お客さん全員に配る大盤振る舞いだった。 |
真面目にやってるな、と思ったらやっぱりやってくれた。4C PONSEがいなくなった、と思ったらメットを被って登場。全員でバイクのホーンの声真似。詳しく言ってしまうとつまらないのでアレだが、意図的なハプニングで早乙女が全員から怒られる。
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さて、ここからは彼らの今後について考えてみたいと思う。
氣志團におけるヤンキーブーム、木更津キャッツアイにおける千葉ブーム。多くの人が彼らを「キワモノ」とか、「後追い」と見ているであろう事は、想像に難くない。特にRapとHiphopが一括りにされている昨今では、コアなHiphopファンからの目は厳しいと思うし、本人達も少なからず意識はしている事だろう。それは否定しない。
何となく、前にもこんな事があったような気がする。
そう、パンクがそれだ。反社会を掲げる王道パンクと、その精神性を伴わない「それ以外の」パンク。精神性、文化性を考えれば、Hiphopは現在において当時のパンクと同じ役割を果たしていると言っても良いと思う。Hiphopという文化から遊離したRapというスタイル。パンクという文化から遊離したパンク(他に言葉が見つからない…)という音楽ジャンル。歴史は繰り返しているのではないだろうか?パンク界の異端児、筋少だって当初は「キワモノ」だった。お笑いバンドだった。それがあそこまで大きな存在になった。先の事なんて誰にも分からない。
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この原稿を読んで、Hiphopファン、筋少ファン、暴欲団ファンの全てから怒られてもしょうがないなと感じている。しかし、あえて書いてみた。全てを否定する事からは何も生まれない。「キワモノ」だって化ける可能性は無限にあるのだ。笑いを期待していたはずの彼らを見ながら、そんな事を考えていた。
reported by SHUUMA NOGUCHI and photo by Q-TA |
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