レイザーライト

Razorlight

"レイザーライト"
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buttonCD review : Razorlight : (07/10/16) : review by 石仮面の男
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 レイザーライトはここ最近ではかなりはまったバンドでした。ストロークスやホワイトストライプスを皮切りとした世界的ロックンロールブームに乗って、雨後のタケノコのようにニョキニョキと登場したバンド達の中でも演奏レベル、楽曲レベル、共に群を抜いているバンドだと思います。1stアルバムで繰り広げられたカミソリのようなアンサンブルは初期のポリスを思い出したし、必殺ナンバー「ゴールデン・タッチ」の完成度、その後ゴスペルコーラス隊を率いて披露した同曲は、良い意味でファンの予想も付かない方向へ進むことを期待させるバンドのスケールの大きさを感じさせました。

 次はどんな方向へ進むんだろう? どんな展開を見せてくれるのだろう? もちろん2ndアルバムにはメチャクチャ期待をしていました。先行シングル「アメリカ」を聴いた時に感じた違和感も「まぁシングルだしこんなもんか…」とそんなに気にはしていませんでした。しかしその後リリースされた2ndアルバムを聴いて、正直「う〜ん?」となってしまいました。「アメリカ」に感じていたのは「こんな分かり易いバンドだったっけ…?」という印象だったのですが、アルバム全体を通して聴いてもその印象は変わりませんでした。

 何度か聴いてみてわかったのは、リズムの質が1stとは全然違っているということでした。レイザーライトは1stと2ndでドラマーが交代しているのですが、前任者クリスチャン・スミスの叩く1stアルバムでのバンドの演奏は、ドラムがそうくるなら、ギターはこうだ!ベースはこうだ!!というように、テクニカルなプロボクサーの試合を見ているよなスリリングさがありました。ドラムが楽曲を引っ張る場面も多く、非常にリズムの多彩さが全面に出ていたと思います。一方、新加入のアンディ・バロウズのドラミングはあくまで曲の土台に徹したスタイルで、良く言えばシンプル、悪く言ってしまうとやや単調な感じもします。いやもちろん良い曲の詰まったアルバムだとは思う。ストーンズばりのギター2本の絡みや、さらに研ぎ澄まされた楽曲の完成度など、2ndアルバムで前進した部分も沢山あります。ピアノも弾けるアンディの加入で新たな魅力が加わったのも事実です。ただ同時にバリやトゲがとれて非常に聴き易い、安定したバンドになってしまったという印象を自分は持ちました。なんとなく曲の展開が予想がついてしまうバンドになってしまった気もします。それはドラムの交代だけでなく、リーダーであるジョニー・ボーレルのメジャー志向にも一因があるのかもしれません。

 作品が良いか悪いかは聴き手がそれぞれ判断する事だとは思うけれど、自分としては"予想もしない方向で、且つ良い曲を書くバンド"というのが好みなので、今後バンドがイギリスの某国民的バンドO(オー)のようなアンサンブルより歌メロ重視タイプの方向に進んでいくのか?と感じちょっとそこに不満を感じたのは正直な感想です(そういうのは彼らに任せておけばいいんだし)。次の3rdアルバムではまたこちらの予想をひっくり返してくれることを期待しつつ、1stを聴いて待つことにします。

reviewed by 石仮面の男


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