中山うり

Uri Nakayama

"DoReMiFa (ドレミファ)"
(国内盤)

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 待ちに待った…。この1枚を前にこう想ったファンは一体何人いることだろうか。インターネット配信によって中山うりの名が広まったのは紛れもない事実だ。家にいながら音源を得ることができ、さらには1曲単位で購入可能というのもインターネット配信ならではのことだ。しかし、やはりファンの心情としてはカタチとして手にしたいもの。1曲を聴きたいがためにアルバム1枚買わなくてはいけない。環境によっては時として自宅から1時間も離れたレコードショップに行かなくてはいけない。今の時代においてそんな行為は不器用であり、要領の悪いことなのかもしれない。しかし、それでもそうしてしまうのが音楽に対する、そしてアーティストに対する愛情というものなのだろう。

 前フリが長くなってしまったが肝心の中身について触れようと思う。全8曲のうち5曲はすでにiTunesで発表された"URI NAKAYAMA-EP"からのもの。中山うりの音楽を世間に広めた作品だけにこの選択は当然なのかもしれない。とはいえ聴き込みすぎて新鮮味が無いと感じるファンもいるだろう。そこで気になるのが新たに収録された"早起きラジオ"、"夏祭り鮮やかに"、そして中島みゆきのカヴァー"ばいばいどくおぶざべい"の存在だ。西洋的なイメージを彷彿とさせる先の5曲とは対照的に、こちらの3曲は日本的、そして日常の生活に根付いた空気を感じさせてくれる作品だ。

 こうして3曲を聴き込んだ後、改めてアルバム1枚を通して聴いてみる。そこで見えてくるのが中山うりがこの作品で描き出すストーリーだ。再生ボタンを押した瞬間に流れ出すギターの音色。"月とラクダの夢を見た"から彼女の物語が始まる。アルバムを手に取り歌詞を眺める。アコーディオンを模した蛇腹風歌詞カードは見た目にも楽しい。スピーカーから流れる音に意識を委ね、絵本の中のような世界を旅する。約40分の間、聴く者1人1人が中山うりの描く物語の主役になれるのだ。

 ミュゼット、ジプシー・スウィング、タンゴ、etc…。これらの言葉が中山うりの音楽を形容する際にどれほど使われたか分からない。全8曲、意識して聴けばルーツにこういった音楽があることを感じ取ることができるかもしれない。しかし、聴き終えたときに改めて気づくことがある。ジャンルとはただの言葉である、ということだ。どれだけ先に挙げた音楽を忠実に再現しようと、どれだけ中山うりのスタイルを模倣しようと、他の誰にもこのアルバムを作ることはできない。5年以上の間音楽活動と並行して美容師の仕事をフルタイムでこなすという生活があり、そんな彼女に長年付き添ったバンド・メンバーとプロデューサーの存在があり、そして音源も出さず、ライブの本数も少ないこのアーティストを見守り続けたファンがいたからこそ生まれた作品なのだろう。

『DoReMiFa』と名付けられたこのアルバム。1stアルバムでありながら今の中山うりの全てを凝縮した集大成になっている。一過性の流行音楽ではなく、一生持ち続けたいと思える1枚だ。「1日じゃ変わらない音楽をやっているんですよ」。こう話したのは中山うりのプロデューサーであるs-ken。そう、このアルバムに入っているのはそういう音楽なのだ。



今後のライブ予定


6 / 12 (日) @ 渋谷DUO
6 / 22 (金) @ 水戸芸術館野外ステージ
8 / 31 (金) @ 大阪Shangri-La


reviewed by funabashi


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