ブラザーズ・オヴ・ザ・ヘッド

Brothers of the Head

監督 : キース・フルトン&ルイス・ペペ
脚本: トニー・グリゾーニ
音楽: クライヴ・ランガー
原作 : ブライアン・オールディス

出演 : ハリー・トレッダウェイ/ルーク・トレッダウェイ他
公開日程
【東京】シネマライズ 1月20日より
【大阪】シネ・リーブル梅田 1月下旬
【京都】京都シネマ 2月
【兵庫】三宮シネフェニックス 陽春
【福岡】KBCシネマ 2月10日(土)
【北海道】ユナイテッド・シネマ札幌 2月10日(土)
【名古屋】ゴールド劇場 2月3日(土)

なお、掲載写真の著作権はアスミック・エースにあります。無断複製、使用はお断りします。

The official site

Brothers of the Head

http://brothers-head.com/


Brothers of the Head

"ブラザーズ・オヴ・ザ・ヘッド オリジナル・サウンドトラック"
(国内盤 /US import / UK import)
キース・フルトン&ルイス・ペペ監督

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 現実と物語の境目をゆく伝説のロックバンド、ザ・バンバン。シャム双生児という、その奇異な存在ゆえに、例えて言うならチャールズ・ロートン唯一の監督作品『狩人の夜』のような、時代の闇に葬り去られたバンドだ。

 生まれながらにして人一倍のつながりを持つことで、衝突を繰り返してきたバリーとトムのハウ兄弟は、世間の視線に反発を覚え、ロンドンパンクの火がイギリスを焦がす2年前、1975年に、すでにパンクの荒々しさをステージで披露していた。その圧巻のステージは、興味本位で見にきた者を瞬く間に虜にしては巻き込んでいったが、パンクどころか、ロック史にすら名を刻むことはなかった。活動からわずか一年足らずで跡形もなく消滅し、見ることも聞くことも出来なかったフリークスと一蹴するにはあまりにも繊細なヤツらを追いかけたドキュメントが、今回ようやく日の目をみたのは嬉しい。

 初期ロンドンパンクを全面に押し出しながら、今までどの雑誌のパンク特集にも取り上げられなかったバンバンはなんだったのか? 実は、巧妙に作られた物語の上だけのアーティストである。絶妙な割合で現実を混ぜ、夢を見ているレム睡眠時に叩き起こすような流れを意図的に創りだした製作陣には「まいった!」と帽子を脱ぎ、こうべをポリポリと掻くしかない。

 しかも、ザ・フーのロックオペラ『Tommy』を撮ったケン・ラッセル監督が本人役で出演したり、ライブは固定されたカメラではないオーディエンスショットを用い、サントラやバイオグラフィーにいたるまで既存のフォーマットで作ってしまったり、バンドを回想するインタビューのシーンでは、あたかも本当に記憶の糸をたぐるような演技をみせる俳優達にもまた騙されるわで、完全に作品に振り回されている自分がいる。さらに実際にバンドがいたかのように(もしくはレコード会社が完全に勘違いしているかもしれないが)サントラの誘い文句はこうなっている。

「未発表オリジナル・アルバム リリース決定!」

 …どれだけ現実を浸食すれば気が済むのだろう、なんて思いは脇におろして、こぞって騙されればいい! パンクの時代をくぐってきた元デフ・スクールのクライヴ・ランガーがほとんどの曲を作っていることにも、生半可ではない気合がうかがい知れ、時代の歯車に噛み合う雰囲気が内から外から徒党を組んで襲いかかってくる。サントラはプライベートでバンドも組んでいる主役の二人、ハリーとルークのトレッダウェイ兄弟が"Two-Way Romeo(二通りのロメオ)"、"Doola & Dawla(ドゥーラとドーラ)"など、物語をなぞる曲達を見事に自分のものとし、サントラだけで作品として成り立っている。ひょっとすると、トム・ハンクスが監督を務めた『すべてをあなたに』の中で結成されたザ・ワンダーズ"That Thing You Do! (ザット・シング・ユー・ドゥ!)"のようなクラブヒットとなるのも近いか!? と思うのだ。

※2007年1月20日より、シネマライズ他にてロードショー


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