ロストプロフェッツ

Lostprophets

"リヴァレイション・トランスミッション"
(初回限定盤DVD付き / 国内盤 / UK import / US import)

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Lostprophets

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"Rooftops"
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buttonCD review : Liberation Transmission (06/07/04) : reviewed by kaori
buttonやっぱり顔より音? (05/01/12 @ Shibuya O East) : reviewed by ali


 夏だ!花火だ!そんでもってロストプロフェッツだ!前作『スタート・サムシング』から2年振りの新作リリース。エモーショナルかつハードコアなサウンドに絶妙なメロディを絡め、攻撃性と繊細な美しさが同居したボーカルとコーラスを楯に新型ニューメタルの寵児として、英国ハード・ロック界に新風を送り込み続ける彼らの3枚目となるフル・アルバム『リヴァレイション・トランスミッション』は、緊張感の高い初期衝動剥き出しの厚いサウンドと、ヒップ・ホップの要素をも取り混ぜた実験的なアプローチで楽曲の幅とバンド・サウンドの可能性を広めながら、得意のキャッチーさを画期的に反映させた主旋律が光る前作に比べると、時間の変化が演じ手と音楽そのものを成熟させたのか、がむしゃらにひた走る激情よりも、よりメロディに焦点を当て、それをなぞる「歌」とギター・サウンドに重きを置かれた感がある。

 何かが起こりそうだと,胸躍るようなイントロの"エヴリデイ・コンバット"や、"ニュー・トランスミッション"にはそれこそ前作に通じるテイストが伺えるものの、"カント・ストップ・ゴッタ・デイト・ウィズ・ヘイト"なんて下手すりゃフォール・アウト・ボーイがシングル・カットしてきそうな位、青臭さ漂うポップさであるし、続く"カント・キャッチ・トゥモロウ"もアレンジ次第ではマキシモ・パークに通じる曲展開だ。シャウトやゴリゴリしたぶっといパワーはどこへやら、である。アグレッシヴな根幹にとどめのように突き刺さってくるような以前のポップ性とは違う、80年代アメリカン・ロックなポップ志向が強く出ているなあ、と思ったらなんと今作のプロデューサーはまさにその時期の黄金バンド、ボンジョヴィやメタリカ、ミスター・ビッグなどを手がけた、ボブ・ロックであった。それを踏まえて聴くと、ロストプロフェッツの荒らくれぶりが落ち着き、ややもすれば歌謡曲みたいに情感こもった表現力、あくまで主体となるメロディを最大限に引き立てる事を意識した、ミニマルになったバンド全体のサウンド。ハードでヘビィな音に期待するファンにとっては受け入れ難い世界観かもしれないが、シャウトや挑発する音が控え目になったことで良質なサビやフレーズが表立ち、それが多くの人に聴き入れやすい普遍性を持って、より開かれたバンドのメッセージを伝えている。

 別れた恋人への強がりと、完全には否定できない未練を綴った"ブロークン・ハーツ、トーン・アップ・レターズ・アンド・ザ・ストーリー・オヴ・ロンリー・ガール、反対に別れてもまだ君を思って待っているとこちらは完全に未練たっぷりに歌われる"オールウェイズ・オール・ウェイズ"や、友人を無くした失意に嘆き、取り戻せない過去を悔やみながら明日の太陽さえ上らない事を願う"4エイエム"、歌詞にもパーゾナルな感情を反映させ、それが心を打つ優しく切ないメロディへと交差してゆく。『皆がロストプロフェッツというバンドをシリアスに受け止め出すアルバムになると思う』、とフロント・マンのイアン・ワトキンスは英国のプレス・インタヴューで答えていた。彼を筆頭にこのバンドは全員が細身で美男子揃いというメタル・ロックの救世主みたいなルックス故にアイドル的軟弱パンク・ロックと否定的な見方もされているのだが、大体むさ苦しい長髪を汗ばんだ首に張りつかせ、ぴちぴち皮パン履いて吠えるばかりがメタルじゃあるまいに。見た目が良くてロックな音ならそっちの方が良いに決まってるぜよ。


reviewed by kaori


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