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2005年10月19日London。ULUにてAudio Bullysのライブ。絶賛されたデビュー・アルバム『Ego War』から約2年半。セカンド・アルバム『Generation』の発売を翌週に控えた地元ロンドンでのショー。
今春、Nancy Sinatraの"Shot You Down"をリミックスしたシングルを発売し17万枚近くのセールスを記録。この曲、今年のフジロックでパレス・オブ・ワンダーのテントに飛び入りしたNorman Cookが1曲目(たぶん)にかけたよなぁ。とはいえ、これ1曲だけではセカンド・アルバムがどういう方向性のものになるのかさっぱり分からない。この日のライブを見る少し前、アルバムからのシングル"I'm In Love"がラジオでオンエアーされ始めたものの、ますます彼らがどこへ行こうとしているのか分からなくなった。
ライブは新旧取り混ぜた選曲でULUはダンス・フロアー化。しかし、パフォーマンス自体はどちらかというとシンプルで穏やかな感じがした。バックドロップに映像は流されるもののLemon Jellyのように強烈な印象を与えるというところまではいかず、サイモンのMCも以前に聞いたライブ音源よりも攻撃的ではない。トムは忙しそうに機材を操りはするものの観客を煽ったりはしない。ファースト・アルバムは言葉というかLyricというか、サイモンのMCに重点を置いたものだったように思っていたので、新しくアレンジされた以前の曲を聞きつつ、正直、「ねぇ、サイモン、コトバはどこへやってしまったの?」と感じたのは否めない。新曲との一連の流れの中にすっかり同化してしまっていたので、「ヒットシングルだから異様に客が盛り上がる」というのではないのだ。(これでは非常に退屈したかのように思われてしまうかも知れないが、決してそういう訳ではないですので。)
しかしながら、ライブを見終えた後でも「あ〜、こういう方向に進みたいんだ」というものがハッキリとは見えなかった。むしろ、ますます分からなくなってしまったかもしれない。まあ、Mike Skinnerじゃないのだから、コトバ云々言ったってしょうがないのだけれど……。
数日後、セカンド・アルバム『Generation』を聞くことができた。「こういう方向です。」と言い切ることはやはりできない。ダンス・ミュージックに詳しいわけではないのでこういう表現が正しいのか分からないのだが、全体としては「Chill Out系」、どちらかというとそんな雰囲気。
デビュー・アルバム大ヒット後のプレッシャーはもちろんあったと思う。今現在のUKクラブ・シーンのトレンドがどういうものなのかは自分には分からない。ラジオ・フレンドリー(もしくはクラブ向け)な曲を詰め込んで売れ線を狙ったものというではなく、むしろそこからは程遠い。前作以上のパワーと攻撃性を期待すると裏切られるかもしれない。しかし、あくまで自分たちの創りたいものを作った「今現在の彼ら」の音がそこにある。そしてそれはライブで鳴っていた以上にもう少しパーソナルな感情に訴えかけてくるような音。大フロアーで爆音で聞くよりは、お気に入りのヘッドフォンで目をつぶりながら全意識を耳にやって頭を振りながら揺れていたい、全体がそんな流れなのだ。
1曲目の"Intro"。「New Direction」という言葉が繰り返されるこの40秒間、決意表明?そしてそのまま"Shot You Down"に流れ込む。もちろんいかにもAudio Bullysな曲もあるが、さまざまな要素が濃すぎず薄すぎず、ほどよいバランスで混ぜられている。Rootz Manuvaをフィーチャーした"Made Like That"はクールでいて重厚。一方Suggsとの"If This Road"は異彩を放つ1曲。
残念ながら今日現在、本国でのアルバム発売を数日後に控えているにも関わらず、彼らの最新インタビューやレビューなどを見つけることはできていない。材料は音源とライブを見たという事実。英語の理解には乏しい自分の意見など、レビューと言えるものではなく、単なる感想文。「はい、見事に期待を裏切られましたよ、でも、好きです、彼らのNew Direction。」
reviewed by miyo
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