The Band, Janis Jopilin, Grateful Dead an more

Festival Express

Festival Express

*なお、このDVDはリージョン1で、国内のDVDプレイヤーでは再生することはできませんでした。マルチ・リージョン用のDVDプレイヤーをおすすめします。国内向け同様の値段で購入できるはずですから。

The official site

Festival Express

http://www.festivalexpress.com/

http://www.festivalexpress.jp/
(日本語版)


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*なお、このDVDは日本向けのDVDプレイヤーでも問題なく再生することができます。確認済みです。

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 マジかよぉ、これ。こんなことがあったの?

 と、第一印象はこれだった。このDVDの背景は、あとで説明するし、それだって同じような感想が口をついてでてくるんだけど、それ以前に、ザ・バンドのリック・ダンコが完全にラリってギターを弾きながら歌を歌っているとなりに、ジャニス・ジョプリンが座って大笑いしながらチャチャ入れたり、歌ったり... と思ったら、カメラがちょいと右に回るとジェリー・ガルシアがいる。リックが「ジェリー、ギター!」というと、ジェリーがアコギでリードを取るという、まぁ、そんな光景に出くわしてしまうのだ。はっきり言って、そのシーンを見るためだけでもこのDVDは「買い」だと思う。今となっては、まるで死者のカタログのようなものかもしれないけど、あの時代を考えたとき、最も重要なミュージシャンたちがここに集まっていたようなものだ。しかも、それが列車のなかだというから驚かされる。

 時は1970年。正確にいつだったのかは、調べたけど、よくわからない。なんでも夏だったらしい。いずれにせよ、モンタレーがあって、ウッドストックがあって、ワイト島があった、なにもかもがものすごい勢いで変化し、新しい価値観がふつふつと煮えたぎるように、かつて若かった、今の親父世代に襲いかかっていた頃だ。あの時、世界中がこの新しい波にさらわれていったのだが、カナダでも事情は同じだった。

 いろいろな場所でフェスティヴァルが開かれ、「商品音楽」とは違ったところで生まれたロックがその魅力を爆発させていくのだが、このフェスティヴァルは文字通りに「Express」だったことがキーなのだ。なにせ、プロモーターが「Festival Express」と名付け、車体にそれを大きくプリントした列車を借りて、そこにミュージシャンを詰め込んで街から街へと移動していくのだ。トロントからカルガリー、ウィニペグといったところで開催されたのがそのフェスティヴァル。出演していたのはジャニス・ジョプリン、ザ・バンド、グレイトフル・デッド、デラニー&ボニー、フライング・ブリトー・ブラザーズ、ニュー・ライダース・オブ・ザ・パープル・セイジ、マッシュマッカーン、バディ・ガイ、イアン&シルヴィア、シャナナ、エリック・アンダーソン、トム・ラッシュあたりで、この映画に登場したほかにも、マウンテン、トラフィック、テン・イヤーズ・アフターなどもこのフェスティヴァルに出演したんだそうな。

 もちろん、各会場での演奏も充分収録されているのだが、なによりもとんでもない光景が繰り返されたのは移動中の列車。そのワン・シーンが前述のリックとジャニスとガルシアの光景だ。なんでも普通のフェスティヴァルだったら、ライヴの直前にやってきて、終われば会場を離れるだけだったのに、ミュージシャンたちにとってなによりも楽しみだったのは、移動の間に続けられる果てしないパーティ。その核になったのはジャム・セッションで、車両によってブルースやカントリー、ファンクやロックが演奏されていたんだそうな。一方で、通常では経験できないようなごちゃ混ぜのセッションへと流れ込んだりしていたというのだが、そのときの模様が飛び出してきたり、語られたりと、ジェリー・ガルシア曰く、「ショウビジネスだとか、そんなこととは全く無関係な『音楽』に誰もが興奮していた」ということだ。

 だからなんだろう、どのミュージシャンもこの「Festival Express」を終わって欲しくはなかったという。そりゃぁ、そうだろう、こんなに楽しいパーティが終わって欲しいわけがない。そんなミュージシャンたちの幸せそうな『列車のなか』がなによりもこのドキュメンタリー映画の魅力だろう。

 同時に、「チケットの値段が高すぎる」とか、「フェスティヴァルはただであるべきだ」なんて抗議運動があったことなども描かれているのが面白い。おなじようなことが『ウッドストック』や『ワイト島のフェスティヴァル』でも起こっているのだが、そういった抗議に対してここに登場しているミュージシャンたち(もちろん、ウッドストックも、ワイト島も同じだった)が真剣に向き合っているのがわかる。当時の物価がどれほどのものだったかは想像するしかないが、おそらく、14ドルというチケット代は相当な金額だったんだろう。1ドル360円の固定相場時代で、当時の電車の初乗りが30円ぐらいだったから、(ま、日本とカナダじゃ物価は全然違ったはずだけど)今の感覚でいえば数万円に匹敵するんだろうが、それに対してガルシアが「みんなボランティアのようにして働いているんだ」という説明をしつつ、「外でもただで演奏するから」なんて口にしているシーンは、どこかで今のフジ・ロックにもつながるように思えてならなかった。

 そんなドキュメンタリーではあるけど、ふんだんに盛り込まれた音楽の持つパワーは圧倒的。なによりもザ・バンドに惚れ込んでいる筆者にとって最後の方に登場する「I Shall Be Released」には泣ける。実をいえば、ボブ・ディランのアルバム、"Before The Flood"で一番好きなのが、バックを勤めていたザ・バンドのこの曲。86年に彼が自殺しているのだが、優しすぎた彼がこの曲を歌う姿に、おそらくは同じような気持ちでいるんだろう、この映画の製作者たちがなぜこの曲をここに持ってきたのか理解できたように思えたものだ。

 当然ながら、これはアメリカで発売されているDVDで日本語の字幕はない。だから、なによりも2月12日から公開される映画を見に行って欲しいと思うのだが、同時に、このDVDで嬉しいのは、そのオリジナルの映画だけではなく、映画には使われていない演奏シーンがそれだだけでも楽しめるように収録されていること。ジャニス・ジョプリンの名曲「Move Over」とか、おそらく、唯一の大ヒットであったと思うのだが、マッシュマッカーンが(邦題)『霧の中の二人』を演奏しているところとか...(グランド・ファンク・レイルロードの大阪球場でのライヴで、前座だった彼らを生で聞いたのを思い出しますが)エリック・アンダーソンからデッドなどなど盛りだくさんで、それだけでも1時間近くは収録されているんじゃないかなぁ。さらにこのDVDは2枚組で、この映画がどうやって生まれてきたかといったストーリーをまとめたインタヴューなんかも収録。残念ながら、リージョン1なので、日本のDVDプレイヤーでは再生できないけど、なんとか安い値段で発表して欲しいと思いますなぁ。

なお、この映画は2/12からシネセゾン渋谷で公開され,全国各地を回るとのこと。詳しい情報は
http://www.festivalexpress.jp/
で確認できます。


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